...斜坑(しゃこう)の上り口まで這上(はいあが)って来た...
夢野久作 「斜坑」
...眼の前の斜坑口(しゃこうぐち)を上って行った六時の交代前の炭車(トロッコ)が索条(ロープ)でも断(き)れて逆行(ひっかえ)して来はせんか……...
夢野久作 「斜坑」
...現にタッタ今潜(くぐ)って来た炭坑の大動脈ともいうべき斜坑の入口なぞも...
夢野久作 「斜坑」
...福太郎は斜坑の入口で...
夢野久作 「斜坑」
...源次の姿を吸い込んで行った斜坑の暗黒(くらやみ)に向って...
夢野久作 「斜坑」
...斜坑の底の三十度近くの急斜面を十四五間ほどスタスタと登って行った...
夢野久作 「斜坑」
...そうして斜坑が少しばかり右に曲線を描いて...
夢野久作 「斜坑」
...「彼岸の中日(ちゅうにち)になると真赤な夕日が斜坑の真正面(まむこう)に沈むぞい...
夢野久作 「斜坑」
...福太郎は千五百尺の斜坑を...
夢野久作 「斜坑」
...禁を犯して斜坑の方へ足を入れた...
夢野久作 「斜坑」
...着炭場(斜坑口)から徒歩で上(のぼ)り始めたものであったが...
夢野久作 「斜坑」
...ことに最近斜坑の入口で二人の坑夫が遭難してからというもの...
夢野久作 「斜坑」
...どうして斜坑を歩いていたかすら判然(はっきり)と思い出せなくなっていたので...
夢野久作 「斜坑」
...それは最前、斜坑の入口で、福太郎が遭難するチョット前に、立止って見ていた通りの物凄い岩壁の凸凹(でこぼこ)を、半分麻痺した福太郎の脳髄が今一度アリアリと描き現わしたところの、深刻な記憶の再現に外ならなかった...
夢野久作 「斜坑」
...それは福太郎が斜坑の上り口から三十度の斜面へ歩み出した時の記憶の一片が再現したものに違いなかった...
夢野久作 「斜坑」
...その北側の丘陵に沿うて渾河が流れ、撫順炭鉱は河に向いて平均三十度の傾斜を以て、幅約一里、面積壱八二〇万坪、炭層の厚さ平均百参十尺、最も厚い所が四百弐十尺、埋蔵量拾億噸、その砿区は数箇所に分れて、大竪坑、斜坑、大露天掘坑等の採掘法を異にし、運炭、選炭、排水、通気、動力、注沙、照明等に、有らゆる新式の設備が出来てゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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