...文華殿(ぶんくわでん)にも三四幅(ふく)あつた...
芥川龍之介 「支那の画」
...日もこれ足りないように当時の文華に酔うていたと思われる王朝時代の人人も...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...平安朝時代の詩文の集は凌雲集、經國集、文華秀麗集、本朝無題詩、本朝文粹、朝野群載等であるが、此の頃唐では詩風の變遷があつたのを日本人は如何に受け入れたかと云ふ事を述べて見よう...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...転(うた)た余をして日本文華の末路を悲しましむるものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...爰(ここ)に発芽せし文華をして殊(こと)に芸術の方面において...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「おらあな、馬喰(ばくろ)町の文華堂っていう瓦版屋の、木内桜谷(おうこく)ってえ者だ」と男は云った、「こんどうちから、評判のいい小料理飲み屋の番付を出すことになった、この沢茂ってえ店はうまい物を食わせると聞いたから、それでためしに寄ってみたんだ」「まことに相済みません」とあるじは続けさまにおじぎをし、頭のうしろを掻(か)いた、「こんなしくじりは初めてでして、いつもお客さまにはよろこんでいただいているんですが」「もういい、勘定をしてくれ」「いいえとんでもない、お気に入らない物を差上げて、あっしのほうからお詫(わ)びをしなくちゃあなりません」「よしてくれ」と男は高い声を出した、「おらあ勘定をふみ倒す気で文句を云ったんじゃあねえぜ、この沢茂の名を思えばこそ」「まあ親方」と中年増(ちゅうどしま)の女が出て来た、このうちの主婦だろう、小さな紙包みを持っていて、それをすばやく男の袂(たもと)に入れた、「どうか親方、お勘定の心配なんぞなさらないで、いつでもお好きなときにいらしって下さい、その代り」と云って彼女はあいそ笑いをした、「――瓦版のほうはよろしくお願い致します」「親方」と房二郎が呼びかけた、「いや、おまえさんだよ、文華堂の親方、木内桜谷さんとかいったね」男はぎょっとしたように振り返った...
山本周五郎 「へちまの木」
...「しかし文華堂へ勤めるとなると」と木内は湯呑茶碗で焼酎を啜りながら云った...
山本周五郎 「へちまの木」
...「明日すぐに文華堂へゆきましょう...
山本周五郎 「へちまの木」
...「それが本当ならとんだへちまの木だぜ」そして主人の西川文華は三十四五歳...
山本周五郎 「へちまの木」
...主人の西川文華はすぐさま記事部屋のほうへ逃げて来るのがきまりだった...
山本周五郎 「へちまの木」
...文華はとうてい女房に対抗することはできなかったからである...
山本周五郎 「へちまの木」
...と文華は例のきまり文句を云った...
山本周五郎 「へちまの木」
...文華の前からひきさがった...
山本周五郎 「へちまの木」
...その中で文華堂が...
山本周五郎 「へちまの木」
...半插(はんぞう)へお湯を取っておくわ」文華堂の前で...
山本周五郎 「へちまの木」
...ということがわかると思います」「おきなはれ」とちょび髭を撫でながら文華が云った...
山本周五郎 「へちまの木」
...木内の肩を掴んで文華から引き剥(は)がした...
山本周五郎 「へちまの木」
...こうした江戸文華の裡面の秘密を握って...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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