...但しその頃(ころ)も既に多少の文名ありしかば...
芥川龍之介 「わが俳諧修業」
...馬琴はそれ以後『八犬伝』の巻を重ねていよいよ文名を高くし...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...越えて数月この「武蔵野」を巻軸として短篇数種を合冊した『夏木立(なつこだち)』が金港堂(きんこうどう)から出版されて美妙斎の文名が一時に忽ち高くなった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...文名の籍甚(せきじん)に乗じて文壇に躍(おど)り出すでもなく...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...小説家の文名にあこがれる年頃でもない...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...此上は目的通り早く立派な小説を書いて文名を中央の文壇に馳せるやうにしろ...
高濱虚子 「俳諧師」
...文名、日、一日と御隆盛、要(い)らぬお世辞と言われても、少々くらいの御叱正(しっせい)には、おどろきませぬ...
太宰治 「虚構の春」
...又変名や文名で書く時に...
戸坂潤 「思想としての文学」
...文名隆々たる頃だった...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...新聞上で筆を執って一時文名を馳せていた田岡嶺雲氏...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...天性文才あらば副業となしてもまた文名をなすの期なしとせず...
永井荷風 「小説作法」
...伯父が文名嘖々(さくさく)たる大家ででもあったなら...
中島敦 「斗南先生」
...すでに文名嘖々(さくさく)たるものがあるのに...
野村胡堂 「胡堂百話」
...作者二十四歳の時出た第一集「乱れ髪」は一躍著者の文名を高からしめ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...二人とも文名はある...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...公文名(くもんみょう)・久門名(くもんな)などという大字のあることを知っている人は...
柳田國男 「地名の研究」
...東国の地名では妙に聞える公文名(くもんみょう)などという地名は...
柳田國男 「名字の話」
...一流大家の中には単に文名によってその書がもてはやされたのみでなく...
山本笑月 「明治世相百話」
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