...教会の垣根のように、整然と並んで、人造人間と思われる部隊が、例のすり足の行進で、ざくざくと、こっちへ向かってくるのであった...
海野十三 「人造人間の秘密」
...あのたくさんの足が実に整然とした運動をしている...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...また書き方が如何にも整然としていて...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...実に整然と並んでいるものには悪戯がしてやりたくなり...
戸坂潤 「思想としての文学」
...全体を整然と統一するだけの明敏なる知力を伴っている...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...すぐ整然と秩序なり段落なりがはっきりするように納まる人は...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...整然とした退却ぶりが...
火野葦平 「花と龍」
...だが、憮然(ぶぜん)、静粛、整然としていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...粛々と整然と進んだので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...全員十六歳から二十五歳という青年だがその統制が整然としていること...
宮本百合子 「刻々」
...何一つ整然としていぬものもないような盛りの美人の新婦に比べてごらんになっても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いくら理路整然と説きすすめられていても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...穏健の筆致原稿から見て整然とした穏健の筆致を示される人々は...
山本笑月 「明治世相百話」
...理路整然としている事は普通の論文や小説以上なのです...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...兵馬や大船が整然と旗幟(きし)をそろえているので...
吉川英治 「三国志」
...秩序整然と行われたようにもあるが...
吉川英治 「源頼朝」
...両者の高い晩節の嶺から振向かれた過去の整然とした記憶や心象の構造にひきくらべて...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...これほどの幕舎がかくも整然と布置されていることは...
和辻哲郎 「鎖国」
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