...種々な手りの物が整然と列べられた...
石川啄木 「鳥影」
...黄びかりのするパネルを並べて整然としていた...
海野十三 「海底都市」
...競つて我れ勝ちに神の速力をもつてその任務につくこの夕暮の不思議な力よかくして亂雜な背景はとりかへられ騷ぎしづまれば月も星も高いところにはね上り天と地は整然とへだてられてしまふ...
千家元麿 「自分は見た」
...目鼻立ちの整然とした麗人には違いないけれども...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...いかにも整然と片付いた感じを与えるのであった...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...如何にも理路整然としているし...
豊島与志雄 「失策記」
...整然と並んでいる幾十の黒骨...
永井隆 「長崎の鐘」
...そうしてその前面の斜面に白い十字架の墓標が何千か何万か数えきれないほど整然と列んでいるのが...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...もう整然とした網を描いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...軽業で荒れた手とは違わなきゃならない」平次の論告は整然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...粛々と整然と進んだので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...整然と完結するいわゆる「完全文」(ペリオード)風の文章を好まず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...整然と並んでいる庭園であることだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...高山の町は思つたよりも整然と調つた這入る者の氣を引しまらせるやうな...
吉江喬松 「山岳美觀」
...整然と片づけた中に腹を切って俯(う)っ伏(ぷ)していた...
吉川英治 「鬼」
...兵馬や大船が整然と旗幟(きし)をそろえているので...
吉川英治 「三国志」
...堅田ノ浜から整然と進んで来る黒い長途からの軍列へ手を振っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...それを整然とした形に結晶させた力は...
和辻哲郎 「露伴先生の思い出」
便利!手書き漢字入力検索