...天の一方から下りて來い下界を目がけて、一直線に遠い/\ところから走つて來る星のやうに都會を目がけてその一絲も亂さず、整然と同じ法則、同じ姿勢で立派に揃つた、木の音で電車道を踏み鳴らして行け、躍つて行け揃ひも揃つて選り拔きの、よく洗はれた手入の屆いた、簡單で、調法な、木の車の自信のある安らかな音色よ何ものも御前の音に敵ふ奴は無い...
千家元麿 「自分は見た」
...一つには店内あまりに整然として広さが目立ち...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...鉛いろの日光に整然とかがやいて大きくゆたかにひろがっている「北のアテネ」に...
谷譲次 「踊る地平線」
...二十五ここ迄(まで)は妙子は、始終両頬(ほお)に涙の条(すじ)を引きながら、時々洟(はな)を(か)んだりしたけれども、割合に落ち着いて、理路整然と、事細かに話した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...今日では昔の人の思い及ばなかったような複雑でしかも整然と排列された一大系統を成している...
寺田寅彦 「科学と文学」
...武器はかたへに整然と三列なして地の上にならべられあり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...如何にも理路整然としているし...
豊島与志雄 「失策記」
...」テナルディエは整然と引きさがった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...整然と進んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...憑かれたように、手を振り、棒を振って、喚きながら歩いて来た無頼の一隊が、角を曲ると、薩摩の侍が、四角い白地の旗に丸に十の印をつけて、整然として、二尺ずつの間を開けて、槍を立てていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「生命の全様式は非常に平等で整然としているので...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...如何にも整然として行屆いて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...整然と筋の立つもので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...家具は整然と充実しており...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...整然と行列を立てたまま上の方へ消え失せて行く...
夢野久作 「怪夢」
...笏形(しゃくがた)の杖を持って整然と着席しております...
夢野久作 「鼻の表現」
...整然とした中にも...
吉川英治 「剣の四君子」
...兵馬や大船が整然と旗幟(きし)をそろえているので...
吉川英治 「三国志」
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