...建物も整然として...
梅崎春生 「幻化」
...各階は、整然と分けられ、食料品、燃料、機械類、資材、清水などが貯えられているほか、弾薬庫もあれば、寝室もあり、執務室(しつむしつ)もあった...
海野十三 「地球要塞」
...国技館の外形は整然として両国の空を圧して...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...過去未来を通ずる大千世界の万象を四元の座標軸の内に整然と排列し刻み込んだ事でなければならない...
寺田寅彦 「春六題」
...同じき道を整然と舟より歸り得べからず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何うじゃ」玄白斎は、静かに、だが、整然として、鋭く、牧に迫った...
直木三十五 「南国太平記」
...すぐ整然と秩序なり段落なりがはっきりするように納まる人は...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...テンからキリまで整然と寫せてあつて...
夏目漱石 「「自然を寫す文章」」
...強いて難を云へば段落と順序が整然として居らん...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...貧しい調度ながら整然として輝いているのを見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今はもう切れぎれにではなく理路整然と...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...その横には模型を見るように整然と組み合わされた葡萄(ぶどう)棚が...
北條民雄 「いのちの初夜」
...足元には頭骨(とうこつ)が三個整然と並べてあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...整然とした等速の下に好く統制されて...
牧野信一 「浪曼的月評」
...別当も家職も忠実に事務を取っていて整然とした一家をなしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...知恵とは我々の霊魂を整然と操作することであり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼の脳髄が如何計(いかばか)り数学的なるやは彼の書きしものが悉(こと/″\)く条理整然として恰も幾何学の答式を見るが如くなるに因(よ)りて知らる...
山路愛山 「明治文学史」
...無言のうちに整然と...
吉川英治 「江戸三国志」
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