...伴侶の背中を敲(たた)いたものだった...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...不恰好な赤い手で蒲団の襟を敲いて...
石川啄木 「菊池君」
...氣取つた身振をして滅多打に敲いても見た...
石川啄木 「散文詩」
...ひよつこり敲いて来たある昔馴染の客と...
薄田泣菫 「独楽園」
...こらへる――こらへろ――こらへた!(何を――酒を!)殆んど夜を徹して句作推敲...
種田山頭火 「其中日記」
...彼は不図戸敲きに眼を着けた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...推敲(すいこう)の難...
永井荷風 「十日の菊」
...救世軍はこの時太鼓を敲(たた)いて市中を練り歩(あ)るいている...
夏目漱石 「虞美人草」
...ジャンボーはこの雨の中を敲(たた)き立てて町の方へ下(くだ)って行く...
夏目漱石 「坑夫」
...自分は念のためこの堅いものをぴちゃぴちゃ足の裏で敲(たた)いて見た...
夏目漱石 「坑夫」
...ただ竹藪のなかで敲く鉦の音だけを聞いては...
夏目漱石 「二百十日」
...ことことと再び敲く...
夏目漱石 「幻影の盾」
...時々机の上を敲(たた)くと同時に左の掌(てのひら)に八橋(やつはし)と云う菓子に似た竹の片(きれ)を二つ入れて...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...空しく鎖したる扉を敲くのみ」怒号せる濤のほのめきは厳に砕けて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...なぐさみにピアノも敲けば...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...新体詩人の推敲(すゐかう)百端...
山路愛山 「詩人論」
...禅僧の門を敲(たた)き...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...凍った地面を高い踵(かかと)で音楽のように敲(たた)いて行ったり来たりしていた...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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