...「鐘にうらみが数々ござる...
高神覚昇 「般若心経講義」
...又しても時平の許(もと)から数々の贈物が届けられた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...それから種々雑多な表情動作や活動女優の真似事(まねごと)の数々...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...さういふものを数々押しつめて...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...日本文化の数々を見るがよい...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そしてそれらの潔(きよ)い数々もこの忌むべき一事に関連するならば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...数々の殉教、不断の迫害、原子爆弾...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...かつて北方で己を責めさいなんだ数々の煩(わずら)いも...
中島敦 「環礁」
...彼女の数々の情事は...
中島敦 「南島譚」
...語り尽した雑談の数々は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...迷信も数々あるが...
野村胡堂 「胡堂百話」
...南独逸の半ば以上を占め、ガンブリヌス(麦酒神)の恵みを受ける豊饒な国に九百三十万の民草を統治するバイエルン国王――十一世紀以来、この国に君臨していたヴィテルスバッハ家の正統、十九歳で王位にのぼり、物語のような富と、数々の王城と、俊秀な叡智と、その詩才と、寛大な芸術の保護者たるゆえに全ヨーロッパに知られ、ユンケル(南部独逸貴族)の仰慕の的であった独逸の若い王、ルウドイヒ二世は、登位すると間もなく、精神上に影響を齎す特殊な憂鬱と、感覚の病的な鋭さにひどく悩まされている風であったが、八年ほど前から、孤独と隠棲に強い執着を示すようになり、マクス公の二女、ゾフィーエ公女殿下(後、アランソン公夫人として美貌をもって知られた)との婚約も解消し、首都ミュンヘンの南、チロル・アルプスをのぞむ幽邃な湖沼地帯の景勝の地に、幻想の赴くままに、つぎつぎに造営した、驚くべき耽美主義の城の中にひきこもって、完全に姿を見せないようになった...
久生十蘭 「泡沫の記」
...数々の苦労も、骨折り損と分かり始めました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...――随分とみごとに面の数々がそちこちの家ごとに行渡ったもので...
牧野信一 「鬼涙村」
...我が邦で梅の名所は数々ありますが...
牧野富太郎 「植物記」
...数々の生死(いきしに)おもふ火桶かな蓋しわがすべての感懐感慨はこの一句に尽きてゐる...
正岡容 「下町歳事記」
...誠に「大名物」などに美しいものが数々あるが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...荊州の物産や数々の珍宝を車馬に積み...
吉川英治 「三国志」
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