...未だ見るを得ざるものに對する敬虔なる豫感がある筈である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...今まで彼に感じていた敬虔な魅力から醒めると...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...敬虔な情を以て神に感謝したくなると言つた...
石川啄木 「葉書」
...その運転手が敬虔な眼眸(まなざし)をもって「深夜の市長」に対するのを見遁がしはしなかった...
海野十三 「深夜の市長」
...正造はあたかも父の面前に手をついているような敬虔な面差しで膝を揺った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...市民の群れは踵(きびす)を接して眼下遥かなる正門の前に集いて徊(ていかい)顧望立ち去りも得で敬虔なる黙祷を捧げておりました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...神の敬虔な信徒団体を指して言ってるわけではない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...純情で敬虔な本性なのに一種陰鬱な片意地なところもあって...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...(c)右の敬虔な懲戒は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...祈りをするのにふさわしい・ああいう厳正で敬虔な・状態におくことはできないから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いつも章の冒頭か最初の数頁の中にいかにも敬虔な章句を書きつけるのであるが(一の五十七...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これを信仰する方がいっそう敬虔なりと言っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...君が卑怯残忍な男であるか忠誠敬虔な男であるかを知るのはただ君だけである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敬虔なカトリック信者はわれわれ俗人とは別だと言って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...同時に敬虔な情に打たれる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...ぼくは何かしら敬虔な氣もちに打たれ...
吉川英治 「折々の記」
...極度に敬虔なるべき者に対して私は極度に軽率にふるまいました...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
...敬虔な疲れない眼を見はっていなくてはならぬ...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
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