...自分達は嚴肅な敬虔な心持で先生の大往生を見守つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...神様への敬虔なおそれは...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彼は敬虔な心(pietas:ラテン語)とローマ人が呼ぶ任務の心を教えこみ...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...というような一種の宗教的な敬虔な感念を抱いた...
大杉栄 「続獄中記」
...それよりこのかた真に敬虔なるおもいをもってこのみほとけをおまつりして参りました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...市民の群れは踵(きびす)を接して眼下遥かなる正門の前に集いて徊(ていかい)顧望立ち去りも得で敬虔なる黙祷を捧げておりました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...温順にして敬虔な細君の祈祷に頻りに文句をつけるのは...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...みずからの良心の神祕的かつ敬虔な判斷をあえて無視して...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...彼は敬虔な回教信者で...
豊島与志雄 「文学以前」
...手を振って敬虔なる静寂を命ずるのであった...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...毎月十五日には告解をしていた彼女のような敬虔な若い娘に対しては実に罪深い代物だ! この時の彼女は魂の財宝のありったけを与えてしまったが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ベルナアルさんの歩き方のうちで最も敬虔な歩き方だということを知ると...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...形式的な所作やポーズや演技の敬虔な効果を感じ...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...敬虔な顏に漂つてゐる深い微笑が認められてくる...
堀辰雄 「日時計の天使」
...何時も敬虔な気分でヒルゼルやスパイスのお経を繙けるようになつた...
牧野信一 「サロメと体操」
...ほんに敬虔な人達であったなあ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...動物の間に見るその姿すら何と清らかなこと! 私はそれを最も敬虔な心をもって尊敬いたします...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...極度に敬虔なるべき者に対して私は極度に軽率にふるまいました...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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