...人々はその馬を見ると敬意を払うように互にうなずき合って今年の糶(せり)では一番物だと賞(ほ)め合った...
有島武郎 「カインの末裔」
...いっそう敬意を払うことができた...
岩野泡鳴 「猫八」
...敬意を払う気になれなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...先生と密切(みっせつ)の関係をもっている私より外(ほか)に敬意を払うもののあるべきはずがなかった...
夏目漱石 「こころ」
...そこに敬意を払う事を忘れて...
夏目漱石 「こころ」
...殊に将軍に対しては摂関家以上の敬意を払うことを否まなかった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...彼女の威光に対して敬意を払うように要求もしていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...近衛(このえ)兵は俺よりも高官に敬意を払う始末だ」「奴は狂人です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...特に公の場面では一応褒め立てて敬意を払うようなことを言うが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...夫人の女二(にょに)の宮(みや)には敬意を払うふうに見せながらも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...新たに煎茶(せんちゃ)の道を開こうとした彼の覚醒(かくせい)に敬意を払うことはできる...
柳宗悦 「工藝の道」
...かく迄も後進の言動を留意し指導して下さる同氏の御熱心に対して茲(ここ)に謹しんで満腔の敬意を払う次第である...
夢野久作 「甲賀三郎氏に答う」
...何百何千の女の祟(たた)り記者は私娼公娼の廃絶論に満腔の敬意を払うものである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...「貴国の軍備縮小に満腔の敬意を払う」と云う外交官...
夢野久作 「鼻の表現」
...我々はこの宣長の美学説に相当の敬意を払うべきである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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