...あまり取り散らしてもいない...
伊藤左千夫 「廃める」
...夜は常に木偶(でく)の形など書き散らして楽みしが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...靡爛瓦斯(びらんガス)を撒(ま)き散らした...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...また咲きこぼれた花の匂をうんぷんと撒き散らしてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...絵葉書屋へはいったら一面に散らした新年のカードの中には売れ残りのクリスマスカードもあった...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...この夜すさまじい雷が鳴って雨雲をけ散らした...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...ふざけ散らしてるのを見て...
豊島与志雄 「犬の八公」
...帳面に書き散らした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...バラッと投げ散らしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...見世物じゃねえ」町役人と番太が声を涸(か)らして野次馬を追い散らしている中へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もう自分の友達とふざけ散らしてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...所々に投げ散らしあり...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...ヒワが浴びるのは勢ひが善いので目(ま)たたく間に鉢の水を半分位羽ではたき散らしてしまふ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...一旦(いったん)見切った物を取り納むるような男じゃねーぞと滅明滅多無性に力(りき)み散らし...
南方熊楠 「十二支考」
...僕が今この様に君を打ちたたく言葉を吐き散らしているのも...
三好十郎 「俳優への手紙」
...雲雀啼(ひばりな)く里は厩糞(まやこえ)かき散らし珍碩(ちんせき)火を吹いて居る禅門(ぜんもん)の祖父(じじ)正秀(まさひで)本堂はまだ荒壁(あらかべ)の柱組み 碩羅綾(らりょう)の袂(たもと)しぼりたまひぬ 秀この頭を剃(そ)った老農の姿は...
柳田国男 「木綿以前の事」
...繃帯を切り散らして...
夢野久作 「一足お先に」
...馬蹄(ばてい)にかけ散らし...
吉川英治 「新書太閤記」
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