...一念散ずるときは泉下(めいど)へもゆくべきに...
芥川龍之介 「案頭の書」
...鬱情(うつじょう)を散ずるに急なる...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...彼らは如何(いか)にしてこの鬱を散ずるを得んや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...且つ畑の傍(かたわら)にて朽木(くちき)を集めて焼て小虫を散ずるとせり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...散ずるための気晴らしか? その点はハッキリせぬが...
橘外男 「仁王門」
...その散ずるや供給の遠心力あればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...善く積て善く散ずるの道に依り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...探偵小説にその憂欝を散ずるも...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
...会散ずるに先立ち...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...亜鉛屋根に微かな砂を散ずるやうな音が始まる...
原民喜 「かげろふ断章」
...演説はもって智見を散ずるの術なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...兵乱のために人を殺し財を散ずるの禍(わざわい)をば軽くしたりといえども...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...雨ふれば雲散ずる故雨...
南方熊楠 「十二支考」
...客散ずる後に、柏は母に問うた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...多年の疑惑を散ずることを得候はゞ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたしは物を散ずる力だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...完全に夢想をふき散ずるほどには覚めていない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...相手が悪いと見て「逃げろ」とばかり一同散ずる...
山中貞雄 「中村仲蔵」
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