...地震でドウなったか知らぬが大方今は散々に荒廃したろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...第二の日本大空襲を準備しつつあった敵の空軍根拠地を散々にやっつけてしまったことだった...
海野十三 「空襲警報」
...嘉則がその日自分の見せた近作を散々にこきおろしてゐるといふ噂を耳にしたのは...
薄田泣菫 「独楽園」
...細君は刷毛を口にくはへて糊のついた手の甲で左の袖をまくり上げて痒い所を散々に掻く...
高濱虚子 「俳諧師」
...実は僕も散々に悩まされた経験がある...
辰野隆 「浜尾新先生」
...アカイア勢の散々に敗れて屍(から)を敵軍の 665餌(ゑ)と棄つべきを憂ひつゝ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...是れ神経錯乱の表現なり到底本気の沙汰に非ずと散々に言ひ罵りたることあるを記憶すと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...袖口(そでぐち)や裾(すそ)まわりの散々にいたんだのを...
永井荷風 「ひかげの花」
...散々に苔蒸してどう見当をつけても読み下せません...
野村胡堂 「古城の真昼」
...散々に縛り上げられた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺の名が探訪ずれの筆の先にかかって散々にひきずりまわされ...
久生十蘭 「湖畔」
...赤いゼラニウムの花が散々に打たれていた...
松本泰 「緑衣の女」
...散々に當り散らかさなければ承知しないのであつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...お聞きの通りのエジャナイカ騒ぎで本宿辺は散々にぶちこわしが始まっていると申しますし...
三好十郎 「斬られの仙太」
...散々になぐり付けた...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...といった風に散々に首をひねらせ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...これまた散々に追い退けられてしまった...
吉川英治 「三国志」
...再び散々に潰乱(かいらん)してしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
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