...敢然として斯(か)う云ひ得た彼の卓見と自信とは偉とすべきです...
芥川龍之介 「ポーの片影」
...モーゼスは敢然として病者の介抱救護に当り...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...素直にしかし敢然と屈しなかったこの神がかりの少女が...
徳田秋声 「縮図」
...終わりになると彼女はいつも敢然として...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...而も彼は常に敢然として不運と戦っていく...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...そんな事はありません――どっちかというとよく眠る方です」お美乃の敢然と振り仰ぐ顔...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...敢然として抗議しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こうなった上は敢然と阪井と決闘するほかはなくなりました...
久生十蘭 「ハムレット」
...どのような警察官が敢然とこれを告発する勇気を持つであろうか...
久生十蘭 「魔都」
...人間に課せられた不幸と運命の不正のための怒りからその「何か知らないもの」に敢然と挑戰するとき...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...敢然として死に面した者も尠くなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...敢然と××(5)政府に戦ひを宣した英雄的な中国のプロレタリアートと貧農の決死隊きみらの隊列の進むところ××××(6)の××(7)は惨敗し土豪・劣紳・買弁が影を潜めたよし!×(8)仏英米の強盗ともが...
槇村浩 「出征」
...その時に当って我が圓朝は敢然と開化人を膝下に集めて時下薬籠中の怪談のスリルを十二分に説きつくし...
正岡容 「我が圓朝研究」
...かくまで敢然と立ちあがっていたものは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...敢然と述べるべき議論を吐いたのは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...敢然と子のために戦うにちがいないのだ...
吉川英治 「親鸞」
...それでも、加藤次景廉(かげかど)や大見平太等は、「ここは、われらで殿軍(しんがり)をいたせば、方々は、もっと奥地へ遠く引揚げて、いよいよ足場を占めて備え立てなされ」と、味方へさけびながら、もう敢然と、敵の白刃を迎えていた...
吉川英治 「源頼朝」
...そういう思いきった事をも敢然となしうる強力な精神が...
吉川英治 「源頼朝」
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