...今日(こんにち)のやうに敢然とは鼎(かなへ)の軽重を問はなかつたであらう...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...モーゼスは敢然として病者の介抱救護に当り...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...石にかじりついても親子三人でやってゆきますと言って八つになる姉と三人で敢然と立ち上りました...
上村松園 「今日になるまで」
...本田は敢然と起立って飛びかかり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...妻子と王位とをふりきって、敢然として、一介の沙門(しゃもん)となり、そして決然、苦行禁慾の生活に入られました...
高神覚昇 「般若心経講義」
...宴会などに於いて無礼者に対しては敢然と腕力をふるったものだ...
太宰治 「花吹雪」
...酔漢を相手に敢然と格闘して縁先から墜落したほどの豪傑と...
太宰治 「花吹雪」
...まさかの場合は敢然として反抗しないものでもないが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...私は敢然として悠然として...
種田山頭火 「其中日記」
...それで哲学者は敢然として「真理」のために奮起するのかと思えば決してそうではない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...嘗ての同志救助に敢然と立ち上りました...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...敢然として抗議しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...敢然として立つた江戸の町奴...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猛省すべきならば敢然と省みよう...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...いわば世をあげて狂っていた中に、ただひとりモンテーニュだけが、こうして、敢然と、『随想録』の中でその非をならしたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敢然とひとり真っ先に起って...
吉川英治 「源頼朝」
...おもしろい」敢然と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかるに彼は、すでに六、七百年の伝統を有する末期のシナ禅宗の中に飛び込むとともに、敢然として、このただひとりなる如浄を正しとしたのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索