...その前に敢然と自殺するものは寧(むし)ろ勇気に富んでゐなければならぬ...
芥川龍之介 「或旧友へ送る手記」
...今日(こんにち)のやうに敢然とは鼎(かなへ)の軽重を問はなかつたであらう...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...全く「心の病」である――彼はそこで、放肆(ほうし)を諫(いさ)めたり、奢侈(しゃし)を諫めたりするのと同じように、敢然として、修理の神経衰弱を諫めようとした...
芥川龍之介 「忠義」
...敢然として斯(か)う云ひ得た彼の卓見と自信とは偉とすべきです...
芥川龍之介 「ポーの片影」
...敢然その頂角を征服せねば気が済まぬのである...
石川欣一 「可愛い山」
...友人と遊ぶときでも、敢然と、割勘(わりかん)を主張して、ひそかに軽蔑を買っている様子である...
太宰治 「春の盗賊」
...私は敢然として悠然として...
種田山頭火 「其中日記」
...なお心中に言わんと欲することを敢然として口に出すがごときは...
新渡戸稲造 「自警録」
...敢然としてこういい切るのでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そんな事はありません――どっちかというとよく眠る方です」お美乃の敢然と振り仰ぐ顔...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は敢然と汝(死)を迎えよう...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...敢然と僕の誘惑を拒けたよ」「ふうん」先立って門を入りながら...
「一本の花」
...敢然と口をひらくと...
吉川英治 「江戸三国志」
...その血潮は、ふだんの柔弱を滅却して、敢然と、彼の気愾(きがい)を立派に叩き直した...
吉川英治 「剣難女難」
...袁紹は、敢然、反対の口火を切っていった...
吉川英治 「三国志」
...かれの胸板(むないた)を敢然(かんぜん)とついてきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...眠っているのかと、景助は、酔眼をみはったが、そうでもないらしいと見ると、いちだん声をあげて、「なぜ、私利私欲の賊臣と、国を蝕(く)う世の悪風へ、敢然、闘ってくださらなかったかっ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...敢然(かんぜん)と...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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