...敢然と山から下つて来たツアラトストラの大業を教へてくれたのである...
芥川龍之介 「僻見」
...敢然その頂角を征服せねば気が済まぬのである...
石川欣一 「可愛い山」
...敢然と手術台に上ったのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...こんどは敢然と報いた...
太宰治 「乞食学生」
...この私がするものか」お仲は敢然(かんぜん)として喰つてかゝりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんな事はありません――どつちかと言ふとよく眠る方です」お美乃の敢然と振り仰ぐ顏...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...敢然と平次に立ち向ったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...敢然として死に面した者も尠くなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...僕等はそれを敢然として拒絶しなければならぬことが多い...
山中貞雄 「気まま者の日記」
...敢然としてこの精神を支持し宣揚して行かねばならぬ...
夢野久作 「能とは何か」
...」彼は敢然として刺身を口に投げ込んだ...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...もちろん劉玄徳は、敢然、協力のむねを返簡した...
吉川英治 「三国志」
...もし敢然、彼に当るものありとすれば、劉予州しかない」「安んじたまえ...
吉川英治 「三国志」
...奇襲の敵は少数ときまっている」曹操は、山を降りると、敢然、陣頭に出て乱れ立つ味方をととのえた...
吉川英治 「三国志」
...たとえこの身がどうなりますとも」敢然(かんぜん)たる声でいった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その方面の敵は、不肖(ふしょう)池田勝三郎が当って蹴ちらしてみせる」藤吉郎と行動を共にした池田隊は、その機に乗じて、北八郡の大兵へ、敢然、軍を進めて行った...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの首を申しうけるか」と、真ッ黒にかたまって、敢然、数もわからぬ敵の中へ駈け入った...
吉川英治 「新書太閤記」
...それでも、加藤次景廉(かげかど)や大見平太等は、「ここは、われらで殿軍(しんがり)をいたせば、方々は、もっと奥地へ遠く引揚げて、いよいよ足場を占めて備え立てなされ」と、味方へさけびながら、もう敢然と、敵の白刃を迎えていた...
吉川英治 「源頼朝」
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