...その為に敢然正筆を使うと...
芥川龍之介 「上海游記」
...全く「心の病」である――彼はそこで、放肆(ほうし)を諫(いさ)めたり、奢侈(しゃし)を諫めたりするのと同じように、敢然として、修理の神経衰弱を諫めようとした...
芥川龍之介 「忠義」
...モーゼスは敢然として病者の介抱救護に当り...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...敢然その家の中へ突入した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...敢然として一つの徳心を果さんとする場合の人間は...
高田保 「貸家を探す話」
...数学の自由性を叫んで敢然立ったのは...
太宰治 「愛と美について」
...われ非力なりと雖もいまは黙視し得ずと敢然立つて...
太宰治 「お伽草紙」
...鴎外は敢然とやったのだ...
太宰治 「花吹雪」
...ただちにふたりは敢然と民族的威容をととのえてその建物の内部へ進入した...
谷譲次 「踊る地平線」
...日常性の復讐に敢然と対抗し得るだけの覚悟が必要であろう...
豊島与志雄 「明日」
...そんな事はありません――どつちかと言ふとよく眠る方です」お美乃の敢然と振り仰ぐ顏...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」彼は敢然として刺身を口に投げ込んだ...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...もちろん劉玄徳は、敢然、協力のむねを返簡した...
吉川英治 「三国志」
...張飛うごくな」部下のてまえぜひなく彼は、敢然、馬をとばして、張飛の大矛へ、甲体を投げこんで行った...
吉川英治 「三国志」
...「くそっ、小癪な」新田方のうちにも、敢然、指揮をとって、もう本格な合戦腰の吠えをあげる輩(やから)もあった...
吉川英治 「私本太平記」
...敢然(かんぜん)たる渡河戦の先陣を切った...
吉川英治 「私本太平記」
...その敢然たる勇姿へわっと声を送り...
吉川英治 「新書太閤記」
...西仏に聞けば、萩原年景は、生信房が奥の家族を救いに行ったのを見ると、敢然と、燃えさかっている役所のうちへ駈けこみ、火達磨(ひだるま)のようになって、今や内部の重要な書類を廓外(かくがい)へ持ち出しているという...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索