...それで、どうした」「ソノ、つまりこの地底戦車が、遭難船の船底をぬけおちまして、海底ふかく沈没しましたときから、自分は敢然、先頭に立って、この戦車を操縦しつづけたのであります...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...敢然その家の中へ突入した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...敢然として一つの徳心を果さんとする場合の人間は...
高田保 「貸家を探す話」
...敢然として監督を厳にすべきであろうか? それで彼女が大人しく自分に承服すればいいが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...敢然参加せよと打電したものである...
戸坂潤 「社会時評」
...それを俺はどうしようというのか?敢然と歩いてゆくべき途が一筋ほしい...
豊島与志雄 「反抗」
...相手はなんであろうとぼくは敢然として挑戦に応ずるよ」照国の誠一は...
野村胡堂 「九つの鍵」
...あんな良い人はありません」お夏は敢然として顔を振りあげるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いわば世をあげて狂っていた中に、ただひとりモンテーニュだけが、こうして、敢然と、『随想録』の中でその非をならしたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敢然横合いからぶつかって行った者がある...
吉川英治 「三国志」
...敢然たる急追には出なかった...
吉川英治 「三国志」
...「くそっ、小癪な」新田方のうちにも、敢然、指揮をとって、もう本格な合戦腰の吠えをあげる輩(やから)もあった...
吉川英治 「私本太平記」
...城の門は、城中の者の手で、敢然と、大きく開かれ、千余人の将士は、喊(とき)の声をあげて斬って出た...
吉川英治 「新書太閤記」
...敢然と述べるべき議論を吐いたのは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...敢然と子のために戦うにちがいないのだ...
吉川英治 「親鸞」
...それでも、加藤次景廉(かげかど)や大見平太等は、「ここは、われらで殿軍(しんがり)をいたせば、方々は、もっと奥地へ遠く引揚げて、いよいよ足場を占めて備え立てなされ」と、味方へさけびながら、もう敢然と、敵の白刃を迎えていた...
吉川英治 「源頼朝」
...敢然とそうした態度に出たのは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そこで彼は圧倒的に優勢な敵に敢然として立ち向い遂に戦死した...
和辻哲郎 「鎖国」
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