...今次日支事変の中華民国は非常に奮発をして勇敢に戦っております...
石原莞爾 「最終戦争論」
...遺言のように果敢(はか)なく聞えた...
泉鏡花 「婦系図」
...誰かきっと悪戯(いたずら)をしているんだ」少年勇敢に力みながら少年「人の真似をするのは失敬だぞ!」山彦「人の真似をするのは失敬だぞ!」少女「大丈夫兄さん?」少年「大丈夫だよ」山に向い「馬鹿(ばか)野郎」山彦「馬鹿野郎」少女「兄さん...
竹久夢二 「春」
...最も勇敢にして最も皮肉な人間の一人であると...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...他事は敢て問わないようにも見えるばかりでなく...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...取敢へず火鉢の側の鉢植の朴の木の枝にとまらせた...
中島敦 「かめれおん日記」
...舞台稽古は十二時からの筈だったのが、手違ひ――東京の楽士を連れて来ないで、倹約して宝塚の楽士を使ふことに定められ、その宝塚楽士が夕方でなくては来られないとあって、大いにフンガイしたが、取敢ず、「お化け」にかゝらせ、僕、藤山と北のグリル京松で夕食...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...少くともそんな果敢(はか)ないものからは自由になれるような気がするわ……」私はすぐにはそういうお前の新しい考えについては行かれなかった...
堀辰雄 「菜穂子」
...それでバーニ先生は……」「先生は勇敢に味方をしてくださいます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...――「勇敢な騎士(ナイト)を見よ――だ...
牧野信一 「熱い砂の上」
...勇敢なる杉野兵曹長のそれと同樣に簡單明瞭なる一札で充分であると思はれるばかりであつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...敢て此に人の記憶を呼び醒すに足るだけのエスキスを插(さしはさ)むこととする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...又天その攘夷を敢てせざるを悪(にく)み...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...取敢えず学生服を焼肥(やきごえ)と一緒に焼棄て...
夢野久作 「巡査辞職」
...これ等の手紙が明らかに証拠立てている事を理解して頂きたいために敢て掲げるのである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...彼は敢て馬からすべり降りた...
吉川英治 「三国志」
...「……打割ったお胸のなかを、敢て、臆測しますならば、あなた様が、将軍家のお世嗣(よつぎ)として立てたいお方は――甲府どのでも、紀伊どのでもございますまい」「では誰じゃというか」「まだお八歳(やつ)にしかおなりなさいませぬが、ご当家において、ご養育あそばされている、吉里君(よしさとぎみ)ではないかと」「なに...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...敵によって、そんな危険は感じない場合と、戒心する場合があるが、当面の相手が振りこんで来る棒の唸りは、武蔵が心で用意する行動の神経よりは遥かに迅速で、それへ無謀な勇をむりに奮(ふる)って、(この土民めが何者ぞ)と、敢て誇れば、当然、棒の一撃にのめるであろうし、焦心(あせ)りを持つだけでも、呼吸にうける圧迫から、身体のみだれをどうしようもなくなってしまう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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