...ここでも勇敢なことをやっている...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...その所有権を敢然と主張し...
太宰治 「人間失格」
...ようやく長ずるに及び、猛悪果敢の牛質、衆牛にぬきんで――」なんかと、まあ、いったふうに、牛の生立ち・日常生活・その行状(カンダクト)等を記述して余すところない...
谷譲次 「踊る地平線」
...取り敢(あ)えず当人が出ないと云う法はない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何もの敢て勇力にはた計略に意のままに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敢て留らず怱忙と城門あとに逃げ出す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人あり彼れを誘ふに文部大臣の椅子を以てす彼れ冷然之れを拒絶して敢て応ぜず客あり彼れに逢ふて其理由を問ふ彼れ曰く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...敢て私ばかりと云うではあるまい...
永井荷風 「狐」
...お飯(まんま)たべたんべか」おつぎは敢(あへ)ていひ掛(か)けるといふ態度(たいど)でもなく勘次(かんじ)に向(むか)つていつた...
長塚節 「土」
...影なれば果敢なき姿を鏡にのみ見て不足はなかろう...
夏目漱石 「薤露行」
...敢えて犠牲たらんと欲せしや...
福田英子 「妾の半生涯」
...あたしの、勇敢な、より好き半身よ...
牧野信一 「寄生木と縄梯子」
...少しは御支度もあろうに取るものも取り敢(あえ)ず俄(にわか)の御出京は少しどうも気になるね」と傍観者(ぼうかんしゃ)の眼(め)より視(み)れば疑わしき点を認めらるれども事に当る本人は心の悦びに判断力も空想と変じぬ「イヤ大丈夫だ...
村井弦斎 「食道楽」
...理あれども敢て言はざるがためにはあらずやと疑ふものもあるべければなり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...敢て遮(さえぎ)りもせず逃げ散って行った...
吉川英治 「黒田如水」
...ひかえろ」と、叱りながら、河北の勇将張(ちょうこう)がおどり出して、敢然、戟(ほこ)をまじえた...
吉川英治 「三国志」
...彼は敢て馬からすべり降りた...
吉川英治 「三国志」
...敢えて咎(とが)めなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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