...彼の幸福彼の幸福は彼自身の教養のないことに存している...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...今日の感化院が科学の教養のない道学先生に経営され...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...昔の余り教養のないお爺さんでも書いたものだろう...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...教養のない男達の眼から...
谷譲次 「踊る地平線」
...今日日本のあまり教養のない大衆の或る層を動かしているという現実を...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...彼女は少しも教養のない粗悪な趣味をもってはいたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...教養のない悪く開けたそれらの実務家らが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...美的教養のない人間であるために...
萩原朔太郎 「ラヂオ漫談」
...これは、若い、パナマ風(ふう)の帽子だが、洋服に似つかはない、教養のない聲、おそろしく大股に歩くのを、浴衣がけの無帽が、こちよこちよ走りつきながら何かいつた...
長谷川時雨 「夏の夜」
...文学的教養のない式亭輩が興に乗じて一夜に何十枚となく書き飛ばして...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...教養のない貧しい民族ほど戦争好きなものはないやうに考へられる...
林芙美子 「浮雲」
...教養のない実業家のタイプにありがちな...
久生十蘭 「キャラコさん」
...教養ある社会や教養のない社会にすら拡がっている熱心不羈の研究心...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...教養のない女があそこまで堕落してゆくのがむしろ当り前かと思うね...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...教養のない外来の者たるに過ぎません...
柳宗悦 「民藝四十年」
...教養のない主人に使われる人間の...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...「教養のない人間なんかと飲んだっても...
山本周五郎 「季節のない街」
...所詮、この世というものは、学識ある者も、教養のない者も、食える者も、食えない者も、一様に皆つづまるところ餓鬼(がき)の寄合いか...
吉川英治 「茶漬三略」
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