...彼の救い主の黒衣婦人が恐ろしくなった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...ユニイクな建造物がある――われらが救い主の教会(フォル・フレルセンス・キルク)...
谷譲次 「踊る地平線」
...さながら救い主のように彼らを喜び迎えて...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...どの医者も偶々に彼女にとっては救い主だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼女を頭の頂から爪先まで戦慄せしめたことは、その天使、その救い主は、だれあろう、自分がのろっていたその男、自分のすべての不幸の元であると長い間考えていたあの市長、あのマドレーヌその人であろうとは! しかも激しく侮辱してやったその瞬間に自分を救ってくれようとは! それでは自分は思い違いをしていたのか? それでは自分はまったく心を変えてしまわなければならないであろうか?……彼女にはいっさいわからなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ユルスュールの父を見殺しにするかあるいは大佐の救い主を滅ぼすかの板ばさみの地位から自分を助け出してくれるような...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...防寨はふたりの救い主を持っている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...汝の救い主を引き渡せ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ジャヴェルの救い主たるジャン・ヴァルジャンであるとは! 実に英雄だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わが精神わが救い主なる神によりて喜びに堪えず...
永井隆 「この子を残して」
...漂浪を続けているかと申しまするに……彼等はその昔切支丹宗(きりしたんしゅう)の救い主を殺した罪の報いによって...
中里介山 「大菩薩峠」
...餓死に瀕(ひん)した一行の救い主であった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...お前の救い主だ」ゴリオ爺さんが叫んだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...巡査の両頬に片っぽずつ接吻して「おお私の勇士!」「わたしの救い主」と叫んだ...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...明らかに彼女の胸に私が救い主であることを了解させたいと思った...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...彼は我々の救い主のおん母たる乙女の・神聖な・この名をきくと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「きみはラサハ倶楽部(くらぶ)の救い主だ!」と...
山中峯太郎 「小指一本の大試合」
...ヘレニスト時代に西アジアやエジプトで行なわれたさまざまの救主神の密儀においては救い主は皆十字架につけられたのである...
和辻哲郎 「孔子」
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