...事によったら今度は次第に悪化して救いがたいことになるのかも知れない...
谷崎潤一郎 「鍵」
...読者諸賢は私を救いがたいお節介者だと思われるだろう...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...懐疑論を救いがたい自己嫌悪に陥らせたのであった...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...救いがたい堕落に落ちたことを考えてみよ...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...医師は救いがたい病気に対して...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...救いがたいほど手ぶらで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...救いがたい憂愁の情にとらえられたわけも...
久生十蘭 「海豹島」
...壮美なものとはなしえない救いがたいもの淋しい思いでいっぱいだった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...救いがたい憂鬱の気が一面に漂い...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...同紙の救いがたい思い違いを示す以上のものじゃない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...殺し損わば救いがたいという内に...
南方熊楠 「十二支考」
...憫然至極救いがたいものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...遂にほとんど救いがたい錯乱とコントンの中にわれわれ全体を突き落す恐れがなくはないのですから...
三好十郎 「恐怖の季節」
...もう到底救いがたい――その民族その国民全部を遂には死滅させてしもうところの...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...人間どもの救いがたい蒙昧(もうまい)...
山本周五郎 「似而非物語」
...それが救いがたいほど菊千代を孤独感につきおとし...
山本周五郎 「菊千代抄」
...救いがたい人間性と申すべきか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...救いがたいお綱の危機が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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