...悪がしこい叔父の智慧と敏捷な挙動は最大の利器であった...
伊藤野枝 「わがまま」
...あの敏捷な怪物が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そこで軍隊の中から敏捷な人を選り集めて仰せになるには...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...そして昼間のおつかなびつくりな挙動とは打つて変つた敏捷な足どりで...
薄田泣菫 「独楽園」
...どうしてあんな敏捷な魚をとって食えるか...
太宰治 「黄村先生言行録」
...その猿の敏捷なのを見て...
田中貢太郎 「碧玉の環飾」
...此長老は頗る世間的な思想を持つてゐる、敏捷な男である...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...互いに付け入る隙をうかがう敏捷な生き物のように...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その身体(からだ)のこなしの敏捷なことは驚くべしであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...敏捷な赤蠅はけはいを覗って飛び去るので容易に捕ることが出来ない...
長塚節 「太十と其犬」
...時々岩間に敏捷な姿を現わす...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...やはり沢山食うだけの事はある」「敏捷な事があるものか」「いや...
夏目漱石 「野分」
...敏捷な悪魔はそこにあつた袋の中へ潜(もぐ)りこんだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...実家(さと)の方へ」もう仕事のつづきにかかっているとき子の敏捷な指先の動きに...
「今朝の雪」
...軍事的行動の間に要求される広汎で敏捷な文化活動の任務をテキパキ処理して行く程ふだんから赤軍の兵士たちの生活に親しく接しているかどうかという問題になると...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...その敏捷なことは驚くばかりで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その女は體躯つきのいかにも敏捷な...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...敏捷な身ごなしの要意が...
吉川英治 「大岡越前」
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