...だが彼等は敏捷さよりも獣的の力をより多く示すように思われた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...活字を選り分ける女工の手の敏捷さを...
石川啄木 「病院の窓」
...動作の敏捷さが人間ばなれをしているのである...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...力強さと敏捷さと美しさにあこがれるというのはその証拠である...
野上豊一郎 「闘牛」
...(見当のつかなかった小僧)が小荷物受渡台の上に彼自身でさえ驚くような敏捷さで...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...」と屈木は敏捷さうな顔を彼の方に対けながら...
原民喜 「閑人」
...日ごろの敏捷さにものをいわせて...
火野葦平 「花と龍」
...マンには、顔を見せず、舷側の棚紐をつたって、猿の敏捷さで、瞬く、間に、高いパナマ丸のデッキを躍りこえた...
火野葦平 「花と龍」
...自分でも飛鳥のような敏捷さをもって私の方へかけ出してきた...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...影は奇怪な敏捷さを有つて少年の拳の上に乗る...
北條民雄 「童貞記」
...そんなことをやる敏捷さはごく異常な――ほとんど超自然的な性質のものだということを君によくわかってもらいたいのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...いまもし君が、こういうようなすべての事がらに加えて、部屋がへんに乱雑になっていたことを正しく考えてみるなら、僕たちはいよいよ、驚くべき敏捷さ、超人間的な力、獣的な残忍性、動機のない惨殺、まったく人間離れのした恐ろしい奇怪な行為、いろんな国の人たちの耳にも聞き慣れない調子の、はっきり理解できる言葉がひと言も聞きとれなかったという声、などの観念を結びつけるところまできたのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...そいつの手がいつかジジの手を握らうとしてゐる……ジジは猫のやうな敏捷さで...
堀辰雄 「羽ばたき」
...恐ろしい敏捷さで壕の入口の階段をパッと外に飛び出して行つた...
三好十郎 「肌の匂い」
...敏捷さもまた、命のない・肉体的な・特質である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...右馬介は、阿新の敏捷さに、舌を巻いた...
吉川英治 「私本太平記」
...その用人は、五十がらみの小男だったが、非常な敏捷さで、佐々(さっさ)、人見、江橋(えばし)などが闖入(ちんにゅう)して来ると、いったん玄関に出て、防戦に努め、そのうちに身をひるがえして、そこの炉のある一室の前に立ちはだかり、追撃して来た佐々、江橋などを相手に、一歩も退かず斬りむすんで、ついに斃(たお)れたものだった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...無意識の敏捷さだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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