...その敏感さで房一は相沢が一方では彼を賞(ほ)め上げながら逸早く往診を求めたのはその恩恵と好意によるものだと知らせたがつてゐるのを見抜いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...俄然おどろくべき現実に対する敏感さと...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...手探りの敏感さで...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...あのものぐさと敏感さとには...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...「今では敏感さが減ったのかな」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...光りに擽られるかのやうに敏感さうに胸をおさへて身体を縮ませた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...友情のそういう健全な敏感さは...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...たといみや子が夫婦間の特別な敏感さを利用して熾(さかん)に暗号を送ったとしても...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...その生い立ちとともに与えられた資質や一種の美的姿勢や敏感さから...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...互が互を感じ合う敏感さでは真新しい夫婦として生活をはじめる...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...私が自身の弛緩(しかん)を警戒する敏感さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それへの即応の敏感さは大切ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ツワイクがあの敏感さをもってアントワネットやフーシェをテーマとして選んだ傾向...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼の敏感さの証明として賞讃されてもよいことがらではあっても...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その顔から、少女の敏感さで、伊予子には母の泣くわけがうすら分る気がした...
矢田津世子 「女心拾遺」
...そして娘もまた女としての敏感さで...
山本周五郎 「あだこ」
...私の電話に対する敏感さをスッカリ面喰らわされてしまったまま……...
夢野久作 「鉄鎚」
...自由自在の敏感さで受容(うけい)れるところの……そうして受入れつつユラリユラリと桐の葉蔭で旋回しているところの……変幻極まりない鋭敏な...
夢野久作 「髪切虫」
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