...そして同時に野獣の敏感さをもって身構えしながら後ろを振り向いた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ふとある疎藪(ぼさ)の所で彼れは野獣の敏感さを以て物のけはいを嗅(か)ぎ知った...
有島武郎 「カインの末裔」
...それほどまでに雄の持つ比類のない敏感さは...
薄田泣菫 「独楽園」
...その敏感さで房一は相沢が一方では彼を賞(ほ)め上げながら逸早く往診を求めたのはその恩恵と好意によるものだと知らせたがつてゐるのを見抜いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そういう敏感さは子供の時分からすでにあったのが...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...恋する者の敏感さで...
野村胡堂 「江戸の火術」
...「僕の皮膚の敏感さが感じるのだ」と僕は答える...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...光りに擽られるかのやうに敏感さうに胸をおさへて身体を縮ませた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...友情のそういう健全な敏感さは...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...たといみや子が夫婦間の特別な敏感さを利用して熾(さかん)に暗号を送ったとしても...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...真の敏感さが必要とされる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こういう肉体の事情の下で或時期――恢復期の敏感さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...頭の動く敏感さでかかず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そこには何か刻々に生成してゆく精神の敏感さが燃えている様が反映して居り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...電話を伝わって来る相場に限って私が持っている……それこそ悪魔のような敏感さを...
夢野久作 「鉄鎚」
...または熱の高下と患者の体質とが関連して起る苦痛の度合いとか言うものに就いて看護婦特有の……ソレ以上の親切な敏感さを持っていた...
夢野久作 「少女地獄」
...すなわち非常な敏感さを持った或る一点が存在しておったので御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...恋人の敏感さで見透かしながらも...
夢野久作 「霊感!」
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