...彼は全く道徳問題だけを取扱って宇宙成立の問題というような非実用的な事柄に係わることは故意に避けたのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...全く女子自ら故意にこの怪事をなすものと信ぜり...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...趣意は一貫致し居候ように被存候が多少説明して故意に納得させる傾はありますまいか...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...知識の成立の問題の方は之を故意に問題外に残したのである...
戸坂潤 「科学論」
...故意に空虚な議論をこね廻すことだとしたら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...こういう人たちは故意に...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...故意に噂をひろめた話をすると...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...それに、故意に、輦台を顛覆させては、二度と、川筋では、働くことができない掟であった...
直木三十五 「南国太平記」
...故意にブチ撒(ま)きでもしなければ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此処では故意にそれを除いて...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...しばしば故意にコン吉に恥辱を与えるとか...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...されておると故意に言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...故意にそういう書き方をしたものと見ることもできないわけはないが...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...故意におつとりと調子を合せて...
牧野信一 「蔭ひなた」
...――」と百合子は故意に素直らしく首を傾げたりした...
牧野信一 「南風譜」
...そして故意に病人の事を思うまいとした...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...彼は恐い顔をして故意に不快さをあらはしながら娘の方を窺ふと...
横光利一 「悲しめる顔」
...だからといって故意に除いたりはしていない...
吉川英治 「年譜」
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