...あの人はどうかしていますね」帆村は軽く笑って「几帳面なのか放縦なのか...
海野十三 「地獄の使者」
...さうした放縦な笑によつて引き起されるあたりの不安と動揺とのために...
薄田泣菫 「独楽園」
...放縦な生活を楽しんでいた...
田中貢太郎 「竇氏」
...この貴族主義者は思惟に於いて貪欲放縦なのである...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...親なる人のゲラゲラ笑いは無制限に放縦なものになってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...放縦な生活を続けて行った若菜...
野村胡堂 「音波の殺人」
...そして生れつき放縦な多くの哥薩克たちはまたもや戦地へと出征した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...もっとも放縦な気まぐれにふけり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...私の放縦な仲間たちのなかで...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...「格別おまえは放縦な男ではなし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴公子に共通な放縦な生活をするようなことも好まなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それでも皆を放縦な官能の発動で迷わせて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...例えばわたしのようにどんな拘束をもきらう放縦な性格は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もっと放縦な・もっと旺盛な・愛の交わりを求めないではいられないのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...義仲の放縦な一面を特色づけているようだが...
吉川英治 「随筆 新平家」
...時として私の想像力はあらゆる限界を逃れ幻想的な連想の諸王国をあてどなく彷徨った――この失われた世界とキャンプで出会った狂える恐怖にまつわる私自身の最も放縦な夢との間に関連性を糾おうとさえしながら...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...これらの放縦な幻覚はいきなりその恐るべき性質を保持するようになったのではなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...いかなる放縦な男女関係も社会的あるいは倫理的制裁を受くるおそれのない境遇にあって...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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