...果して然らば「真心の行為は性質の反照なり」と云へる確言を虚妄(きよばう)となすにあらざる以上は太田の行為――即(すなは)ちエリスを棄てて帰東するの一事は人物と境遇と行為との関係支離滅裂なるものと謂(い)はざる可(べ)からず...
石橋忍月 「舞姫」
...結局全体として居睡り半分に書いたような支離滅裂なものであったけれど...
海野十三 「軍用鮫」
...津田氏がこんどの問題をなぜ私のところへ持ち込んで何のかのと支離滅裂な八つ当りの言辞を弄(ろう)し騒ぎ立てているのか...
太宰治 「惜別」
...不用意のうちに現われる彼の希望の茫漠(ぼうばく)として支離滅裂なことにむしろ驚かされるくらいであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...新即物主義の作品は往々支離滅裂なものとなる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...そして支離滅裂な腹だちまぎれの声をやたらにたてながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...支離滅裂な作品にやたらに投げ込みながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...支離滅裂なことを言いたてて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...するともう支離滅裂なおかしなものになってしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...支離滅裂な演奏のうちに拍子を取りつづけていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...情熱と支離滅裂な言葉とに満ちていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...後に明らかになった支離滅裂な動きのなかの小さな一つに...
豊島与志雄 「高尾ざんげ」
...支離滅裂な考えが...
久生十蘭 「金狼」
...いきほひ支離滅裂なものになつて...
堀辰雄 「小説のことなど」
...事実ブラリ/\といそがれる」式の支離滅裂な文句を並べ立ててゐた連中が多かつた当時だから...
正岡容 「大正東京錦絵」
...ただ支離滅裂な叫喚(きょうかん)に落ち...
吉川英治 「私本太平記」
...それこそ全土は支離滅裂な大乱となり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...支離滅裂な時代ではあった...
吉川英治 「平の将門」
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