...天才と世に呼ばれるものはそれ等の峰々へ攀(よ)づることを辞せない勇往果敢の孤客である...
芥川龍之介 「僻見」
...マッタアホーン登攀に成功した話...
石川欣一 「可愛い山」
...その穴を攀じのぼった...
海野十三 「深夜の市長」
...梯子をスルスルと攀(のぼ)っていった...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...本口の諸坑口へ攀じのぼって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そう云いながらペータアがそれに攀(よ)じ登り始めた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...アルプスやヒマラヤのいろいろな登攀記の飜訳...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...小太郎は、その塀越しの出入口と決まっている切石の立ったところから、攀じ登って、邸の中へ入った...
直木三十五 「南国太平記」
...鬼怒沼山を攀ぢて雜草の中に淺く湛へた鬼怒沼を探檢した...
長塚節 「教師」
...赤は長い舌で鼻を甞めながら駈けて来て前足を太十の体へ挂けて攀じのぼるようにしていつものように甘えた...
長塚節 「太十と其犬」
...それに火山灰が深くて登攀に困難だということだ...
野上豊一郎 「エトナ」
...体力的登攀だよ――といった先輩たちの顔に挑むような想いが胸一杯に広がった...
早川鮎子 「穂高岳屏風岩にて」
...蜻(とんぼ)や蝉(せみ)が化し飛ぶに必ず草木を攀(よ)じ...
南方熊楠 「十二支考」
...数馬は振り切って城の石垣に攀(よ)じ登る...
森鴎外 「阿部一族」
...また石垣につかまって攀(よ)じ登(のぼ)ってくる...
吉川英治 「剣の四君子」
...攀(よ)じのぼる術(すべ)もないし...
吉川英治 「新書太閤記」
...ヒラリと上へ攀(よ)じ登った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...注意ぶかく攀(よ)じ登って行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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