...一言でいえば私は登攀者であると同程度に旅人だったのである...
石川欣一 「可愛い山」
...あの崖(がけ)を攀(よ)ぢ上(のぼ)つて逃(に)げたさうだが...
泉鏡太郎 「十六夜」
...我は神となりたらん心地にてくすしくとうとくも覚ゆれど余りのすさまじさに得も留まらで復(また)もと来し岩を攀(よ)じて登り来る...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...阿Qは顫える足を踏みしめて桑の樹に攀(よ)じ昇り...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...枝にかかつてぐらぐらするはしごを半ば攀ぢ登つた時...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...攀じのぼってみると...
海野十三 「深夜の市長」
...梯子をスルスルと攀(のぼ)っていった...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...或いは高笑いし或いは壁に攀じ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...その異常な登攀(とうはん)をやるには自分一人で全力をつくさなければならなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ゆいて西の方(かた)大行の嶮に攀ぢ...
中島敦 「名人傳」
...あの向うの家に攀(よ)じ登ったのは誰か...
野村胡堂 「音波の殺人」
...二階の映画場で「木に攀る女」といふ映画を見る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...荷を投げだして攀(よ)じのぼり...
本庄陸男 「石狩川」
...さすりながらフロラは切りと私の登攀を促します...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...攀折無三時不二断腸一...
牧野富太郎 「植物記」
...草の根に縋つて僅な崖を攀ぢる時...
水野仙子 「夜の浪」
...後から後から負けじと攀(よ)じのぼる...
吉川英治 「新書太閤記」
...ゾラの上へ攀(よ)じ登ったりなにかするのにお気づきですか...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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