...放擲つて置けばいゝぢやないか...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...幾度も幾度も杖で此不恰好な頭を擲つたものだ...
石川啄木 「葬列」
...弱そうな奴は擲(なぐ)りつけた...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...人間投擲(とうてき)の奇抜なトリックを考え出した有名な作家がある...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...男らしい乾坤一擲(けんこんいってき)の大陰謀などは...
太宰治 「新ハムレット」
...以(もっ)て列国の侵略に抗してその独立性を保全すべしと叫んで学業を放擲(ほうてき)し...
太宰治 「惜別」
...狂気のごとく自己を擲(なげう)ったごとく...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...何かの候補者であることを実質的に放擲して...
戸坂潤 「技術の哲学」
...ペテルブルグという自分にとっては掛けがえのない地の利を抛擲してまで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...さらりとそれを擲(なげう)って...
夏目漱石 「行人」
...質實剛健の性格と乾坤一擲的の氣魄と冷靜精緻なる頭腦とを具備した眞に理想的の米國式英雄であつて...
成瀬無極 「「トンネル」に就いて」
...――そして彼は慈悲深い目的を擲つことの出來ぬやうな行爲を私に形見として遺して行つたのであります...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...手擲弾(しゅてきだん)...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...そして力一杯に立札の棒を振り廻して、竹を擲つて、棒は折れ、矢庭に竹籔の奥を目がけて足袋跣足で向つて行つた...
牧野信一 「肉桂樹」
...柄(つか)も折れよとばかりに必死の思ひでゼーロンの尻を擲つた...
牧野信一 「夜見の巻」
...不知巨弾何者擲...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...鎌倉放擲に一致した...
吉川英治 「私本太平記」
...すなわち世間的価値の一切を放擲して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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