...麦酒罎(ビールびん)で擲(なぐ)りなどもしたものです...
芥川龍之介 「温泉だより」
...日傭取りの男女をつかまへて擲ぐりつけたりした...
飯田蛇笏 「秋風」
...社長の頬片(ほつぺた)を擲る...
石川啄木 「菊池君」
...細君は五十嵐が腹を立てゝ物を擲げ附ける時や...
高濱虚子 「俳諧師」
...要するに夫は機械論の放擲を命じているのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...また一定量の打擲(ちょうちゃく)と罵詈(ばげん)とをなさねば納まらなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...直ぐにそれを擲(なげう)つて...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...俳句は全く擲つ事になった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...打擲(ちょうちゃく)という字は折檻(せっかん)とか虐待(ぎゃくたい)とかいう字と並べて見ると...
夏目漱石 「行人」
...僕はいよいよ主人らしからざる心持に成ってしまわあ」と飲みさしの巻煙草(まきたばこ)を火鉢の灰の中へ擲(たた)き込む...
夏目漱石 「琴のそら音」
...あんな奴を生して置くより擲(たた)きころす方が世間のためだ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...貴様は鳥居甚左衛門について自得流の棒火矢(ぼうびや)(擲弾(てきだん)筒)の法を学んだそうな」「御意にございます」「棒火矢の抱(かか)え打方(うちかた)は...
久生十蘭 「ひどい煙」
...畢竟(ひっきょう)一身を抛擲(ほうてき)して...
福田英子 「妾の半生涯」
...無邪気なる悪行を懲らすにもこれを教へ諭すの法に由らずしてかへつて打擲し鞭撻(べんたつ)する者あり...
正岡子規 「病牀譫語」
...無意義(むいぎ)だ………もう何も彼(か)も放擲つて了はうかしら!穴籠(あなごもり)してゐると謂や...
三島霜川 「平民の娘」
...こんなに幾月もほかのことは放擲(ほうてき)したふうで付ききりで看護もしていますが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(きょうの御打擲は...
吉川英治 「柳生月影抄」
...手擲弾(てなげだん)のようなマリの靴を向脛(むこうずね)に見まわれて跛(びっこ)をひきながら彼は街路に飛出した...
吉行エイスケ 「スポールティフな娼婦」
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