例文・使い方一覧でみる「擲」の意味


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...稚ない時から好きであつた伯母さんと昔談をする楽みをさへ(なげう)ち去つて...   稚ない時から好きであつた伯母さんと昔談をする楽みをさへ擲ち去つての読み方
石川啄木 「葬列」

...火箸や長煙管(きせる)で彼を打(ちょうちゃく)し...   火箸や長煙管で彼を打擲しの読み方
梅崎春生 「記憶」

...雨戸の外にぽんと放(ほうてき)した...   雨戸の外にぽんと放擲したの読み方
太宰治 「春の盗賊」

...修業のためには甘(あま)んじて苛辣(からつ)な鞭撻(べんたつ)を受けよう怒罵(どば)も打(ちょうちゃく)も辞する所にあらずという覚悟(かくご)の上で来たのであったがそれでも長く堪(た)え忍(しの)んだ者は少く大抵は辛抱(しんぼう)出来ずにしまった素人(しろうと)などはひと月と続かなかった...   修業のためには甘んじて苛辣な鞭撻を受けよう怒罵も打擲も辞する所にあらずという覚悟の上で来たのであったがそれでも長く堪え忍んだ者は少く大抵は辛抱出来ずにしまった素人などはひと月と続かなかったの読み方
谷崎潤一郎 「春琴抄」

...唯家業の農を抛(ほうてき)してぶらぶら歩いて居る...   唯家業の農を抛擲してぶらぶら歩いて居るの読み方
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」

...「世間の非難に鑑みて」放することを政府に申し出た(一九三二年九月)が...   「世間の非難に鑑みて」放擲することを政府に申し出たがの読み方
戸坂潤 「技術の哲学」

...ついに彼の悪意は打(ちょうちゃく)にうち負けてしまった...   ついに彼の悪意は打擲にうち負けてしまったの読み方
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」

...その温泉とはどこですか」兵馬が最初の当途(あてど)もない甲武信の山入りを放(ほうてき)したのと...   その温泉とはどこですか」兵馬が最初の当途もない甲武信の山入りを放擲したのとの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...それ以上は絶対にられぬ秘伝を伝授して上げよう...   それ以上は絶対に擲られぬ秘伝を伝授して上げようの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...彼等は高く球を空中に(なげう)つ...   彼等は高く球を空中に擲つの読み方
夏目漱石 「吾輩は猫である」

...彼(あ)んな奴(やつ)を生(いか)して置(お)くより(たゝ)きころす方(はう)が世間(せけん)のためだ...   彼んな奴を生して置くより擲きころす方が世間のためだの読み方
樋口一葉 「たけくらべ」

...打たれてかれて輕蔑(おど)されて...   打たれて擲かれて輕蔑されての読み方
一葉 「暗夜」

...事物の真理原則を求むるの鍵を放したるの罪なり...   事物の真理原則を求むるの鍵を放擲したるの罪なりの読み方
福沢諭吉 「物理学の要用」

...その文に曰(いわ)く(中略)貴嬢の朝鮮事件に与(くみ)して一死を(なげう)たんとせるの心意を察するに...   その文に曰く貴嬢の朝鮮事件に与して一死を擲たんとせるの心意を察するにの読み方
福田英子 「妾の半生涯」

...ところが次に来るもんはてえと? 途方もない血みどろのり合だ...   ところが次に来るもんはてえと? 途方もない血みどろの擲り合だの読み方
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」

...地(ぢ)なる太鼓三味線の(なぐ)らるる如き音たて申し候(さふら)ふこと...   地なる太鼓三味線の擲らるる如き音たて申し候ふことの読み方
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」

...打(ちょうちゃく)している兄のほうが...   打擲している兄のほうがの読み方
吉川英治 「大岡越前」

...この戦場に来ておるのだ」「分っておる」「百姓町人の(なぐ)り合いかなんぞなら知らぬこと...   この戦場に来ておるのだ」「分っておる」「百姓町人の擲り合いかなんぞなら知らぬことの読み方
吉川英治 「三国志」

「擲」の読みかた

「擲」の書き方・書き順

いろんなフォントで「擲」

「擲」の英語の意味

「なんとか擲」の一覧  


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