...眞上の空を擘(つん)ざいて...
石川啄木 「漂泊」
...容赦もなく人の心を擘(つん)ざく...
石川啄木 「漂泊」
...鋭い擘(つんざ)くような叫び声が...
大阪圭吉 「三狂人」
...もう一度夜気を擘(つんざ)いてはっきりと聞えたが...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ウッド?」という極めて鋭い漱石氏の発音が私の耳を擘(つんざ)くように聞こえた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...元禄七名君の中の巨擘とまでうたはれた信政の善政は大いに津軽の面目をあらたにしたけれども...
太宰治 「津軽」
...(中略)方今深川ノ仲街ニ開ク者ヲ以テ巨擘トナス...
永井荷風 「上野」
...日本の誇りとすべき文壇の巨擘である...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...三十六人の巨擘(きょはく)を捕へて...
服部之総 「せいばい」
...パピニアーヌスは実にローマ法律家の巨擘(きょはく)であった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...といふと閻魔は耳を擘(つんざ)くやうな声で「何だ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...破(わ)れるやうに戸が叩かれて女の悲鳴が耳を擘(つんざ)かんばかりに響いた...
正宗白鳥 「避病院」
...『五雑俎』九に〈狡兎は鷹来り撲(う)つに遇えばすなわち仰ぎ臥し足を以てその爪を擘(はく)してこれを裂く...
南方熊楠 「十二支考」
...手ずから山峯を擘(つんざ)く...
南方熊楠 「十二支考」
...先生をして当時江戸流行医の巨擘(こはく)たらしむるに足るものであつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...人は上下に擘(さ)かれ貧富に隔てられた...
柳宗悦 「工藝の道」
...満洲にある道教の廟観の中の巨擘である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...ぐわあん! と谷間の擘(さ)けるような音が渓流の向う側からとどろいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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