...奇々妙々を極めた嶺岑(みね)をいくつとなく擁するその山姿は...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...羽林の鸞輿を擁するもの実に十万余人...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...六万の 人口を 抱擁する 札幌の 市街――住民は 凡て 必らずしも 活動して ゐるでは ないが...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...之を 抱擁する 心 には 底が ない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...従来大民族を擁する大国で...
大隈重信 「日支親善策如何」
...私は君と抱擁する資格さえ無いのだ...
太宰治 「走れメロス」
...世が世ならばこういう空位を擁するお方としてではなく...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...旧自由党が再び侯を擁するの必要あるに至るは自然の情勢にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...唯だ其の周囲を叢擁する者は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...満身悉く傷痍を受けて殆ど完膚なきを見る然り彼れが盛名の時代に死せざりしは実に彼れの不幸なりき大不運なりきさもあらばあれ彼れは他の元勲政治家に比して最も堅固なる根拠を有せり政党の首領として最も素養ある位地を有せり他の元勲政治家は未だ利害を同ふするの政党を擁するものなく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...しかし朝廷を擁する公卿となると...
中里介山 「大菩薩峠」
...こちらには三千に余る命しらずを擁する関東組の元締...
久生十蘭 「魔都」
...新旧の生産関係の仲継者としてうや/\しく昔の主人を抱擁する役目を帯びているのである...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...全く包擁すぎる包擁癖おゝもし世界の自己像が...
槇村浩 「青春」
...恋こそ真なれと相擁する二人に...
正岡容 「大正東京錦絵」
...この世にいなくなった者までも抱擁する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(c)光栄や学問や富やその他これに類するものをまるで自分の体のように最高無限の愛をもって抱擁する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幕府に代る勢力が天皇を擁することを打破し...
山本周五郎 「新潮記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??