...一婦を擁して遠きより来り...
芥川龍之介 「鴉片」
...わたしは東京の學生や青年達と共に田中翁を擁して防禦戰に赴くことに決定しました...
石川三四郎 「浪」
...その計畫通りに輝元が秀頼を擁して陣に臨まば...
大町桂月 「石田堤」
...彼女を抱擁して彼女にお礼を言い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...皆は私を擁して喜んだが...
徳永直 「戦争雑記」
...われわれ二人が相擁して泣きだすようになるに違いないとまで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...――またそれらたがいに矛盾する事柄を同時に魂の中に抱擁していたクリストフも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...荒々しく抱擁してやった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まだ知らないこの若い娘を擁して...
中里介山 「大菩薩峠」
...息子の(かい)を虚器(きょき)に擁して権勢を揮い始めてから...
中島敦 「盈虚」
...偶々(たまたま)夜半に至り道子が便所に降りて来たのを擁して未練がましく...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...武器を擁して無言の威圧をしめしていたが...
久生十蘭 「海難記」
...ファウストを包擁して空に騰らしめ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彼の擁していた大艦巨船小艇――はすべて影を没し...
吉川英治 「三国志」
...かぎりない衆民を擁してゆく世々の末までを思えば...
吉川英治 「新書太閤記」
...愚昧(ぐまい)な遺族を擁して...
吉川英治 「新書太閤記」
...火鉢を擁して手づから酒をあたゝめ始めた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...阿波公方足利義栄を擁している三好長治の家の実権者篠原長房であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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