...わたしは東京の學生や青年達と共に田中翁を擁して防禦戰に赴くことに決定しました...
石川三四郎 「浪」
...両親と佐介と三人火鉢(ひばち)を擁していても話にはずみがない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...義雄はこの幻影によつて實際の北海道を内的に抱擁してしまつたと思ふ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...父祖の地位財宝を擁しているだけでは...
大隈重信 「青年の天下」
...「父たるの権威を擁して...
大杉栄 「獄中消息」
...」など言って相擁して泣く芝居は...
太宰治 「酒の追憶」
...それがいま人口七十万を擁してアマゲル島の一部に跨(また)がり...
谷譲次 「踊る地平線」
...彼女を抱擁して彼女にお礼を言い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...梅の香(か)は細々(さいさい)として両人(ふたり)が火桶(ひおけ)を擁して相対(あいむか)えるあたりをめぐる...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...男女相擁して踊ったり...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...昨年國民協會の解散するや大岡育造氏は伊藤侯を擁して新政黨を組織せむとしたるも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...多くのものをやさしく抱擁してるに違いない...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...被を擁して眠に入る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...父も見ず世を蓑虫の母も見ぬ子の亡骸を擁して松濤寒き影に眠るぞうたて世や...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...二人は相擁して泣いたりしている...
牧逸馬 「双面獣」
...藤田は関流の大立物という地位を擁してともかく尊大に構えている...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...二夫人の御車を擁して...
吉川英治 「三国志」
...首府の尼院はインカ族の娘のみで千五百人以上の日の神の処女を擁していたし...
和辻哲郎 「鎖国」
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