...現はれ出でたのは象の形を具へた二體の怪物が相抱擁してゐる姿でありました...
石川三四郎 「浪」
...その内部に幾つかの夫婦と子の小家族を擁しているが...
高群逸枝 「女性史研究の立場から」
...男女相擁して踊ったり...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...君たちは兄弟の盃(ブルーダーシャフト)というわけでめでたしめでたしか! あっはっは! 相擁して泣いたというわけか! ああ君たち...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...両派互に侯を擁して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そして彼を抱擁してやり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この三箇が相擁して...
中里介山 「大菩薩峠」
...両軍の将士が相擁してカヴァを酌みかわし...
中島敦 「光と風と夢」
...坂氏が辭し去つてからストーブを擁して服部氏と故人とは相對した...
長塚節 「記憶のまゝ」
...彼は夜深まで靜かな室内に火鉢を擁して老いたる父母の爲に概況を語つた...
長塚節 「商機」
...無數の名門を擁してゐる...
吉川英治 「折々の記」
...かういふ廣漠な荒れ地を擁してゐるので...
吉川英治 「折々の記」
...大軍を擁しているため...
吉川英治 「三国志」
...大挙して、彼の先鋒を打ち挫(くだ)かぬ分には、蜀の軍を勝ち誇らせるおそれがある」と、自身、長安の営府を離れ、大軍を擁して、鳳鳴山(ほうめいざん)へ迫った...
吉川英治 「三国志」
...この流離の宮――後醍醐の異母弟にあたる人――を擁して...
吉川英治 「私本太平記」
...抱擁してやまないのであった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...消燈された甲板のゴルフ棒の蔭で船員と港の土人街の女とが抱擁して別離を悲しんでいる...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
...法服に威容を整えたシャビエルを擁して...
和辻哲郎 「鎖国」
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