...幾百万の精兵を擁していても戦力源が焼かれ破壊されてしまったら兵力が兵力にならぬ...
伊丹万作 「一つの世界」
...二人が相擁して死を語つた以後二十年...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...季のない句を抱擁して居る...
高浜虚子 「俳句への道」
...それぞれに相手を擁して舞踏へ入って行ったのを見計らって...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...それがいま人口七十万を擁してアマゲル島の一部に跨(また)がり...
谷譲次 「踊る地平線」
...そのおれば嬋娟(せんけん)たる美姫を擁して巍々(ぎぎ)たる楼閣に住し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...両派互に侯を擁して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼はブラウンを抱擁して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すぐに抱擁してやりたくなるのが常です……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さまざまなものを豊富にしっくりと抱擁してる都市...
豊島与志雄 「北京・青島・村落」
...白日は暗夜を抱擁して言う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「樹石の雲畑と相擁しておのずから一渓の景象を為」しているのである...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...こんどは大槻や戸塚の帰途を擁して強請するものが出てきた...
久生十蘭 「玉取物語」
...その池は己が冷たい懐ろに遠く暗い大空を抱擁して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...三倍も多い大軍を擁しているし...
吉川英治 「三国志」
...山中鹿之介らを擁して...
吉川英治 「新書太閤記」
...なおお若くてあらせられるし――藩中に多くの徒党を擁している紋太夫の勢力を圧(おさ)え得るものはたれもない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...消燈された甲板のゴルフ棒の蔭で船員と港の土人街の女とが抱擁して別離を悲しんでいる...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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