...泥汁(どろ)を撥ね上げぬ様に...
石川啄木 「葬列」
...彼の思想も火のように撥ね迸った...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...お骨には何の証拠もないし小田切さんの妹さんだって迷うわね」「管理人に突撥ねられたから云うわけじゃございませんが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...黒い壁に行き当ったように撥ね返されているのであった...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...要らねえ! って突っ撥ねてやれ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...煖炉の中で火の撥ねる音も...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...今度は逆に新しい恐怖が私の方へ撥ね返って来るのである...
外村繁 「落日の光景」
...米友の竿を撥ね返した兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...宇治山田の米友の竿を撥ね落す奴は日本に二人とはあるめえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ピチヤ/\と水を撥ね返す音である...
中島敦 「環礁」
...ほとんど一度も口さえ利いたことはなかった!軟らかい墓土はそばに高く撥ねられた...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...又窓の外の開戸は逃げた奴がはずみで締まるやうに撥ね返して置いたかも知れぬ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...体を窓枠にぶら下がらせて撥ね返すと窓の外の戸が締まる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...撥ね上ろうと焦(あせ)った...
矢田津世子 「反逆」
...平馬が撥ね上げた茶色の合羽が屏風(びょうぶ)のように遮ったが...
夢野久作 「斬られたさに」
...その間を歩く人間の抵抗力を文句なく撥ね返す...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...何力(どちら)も強い者同志でびんと撥ねてるのですよ...
與謝野晶子 「帰つてから」
...輕く水を撥ね飛ばした...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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