...併し「生存の爲の關心」を撥ね退けた力が爾後の生活にとつて無意味に了る譯はない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...西洋紙の肌は光線を撥ね返すような趣があるが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...要らねえ! って突っ撥ねてやれ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...」セルギウスは扉を自分の方へうんと引いて、鉤を撥ね上げた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...撥ねる所を啄とか...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...宇治山田の米友の竿を撥ね落す奴は日本に二人とはあるめえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ピチャピチャと水を撥ね返す音である...
中島敦 「環礁」
...細君は毛布を撥ねのけて不自由な足で寢臺を飛び出さうとしたんです...
南部修太郎 「死の接吻」
...私は救はれたやうな氣持がして毛布を撥ねのけた...
南部修太郎 「病院の窓」
...又窓の外の開戸は逃げた奴がはずみで締まるやうに撥ね返して置いたかも知れぬ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...体を窓枠にぶら下がらせて撥ね返すと窓の外の戸が締まる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...城寨より撥ね出す石釣瓶(いしつるべ)など...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...汪克児(オングル)(跳び撥ねながら)月夜に釜を抜くというが...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...成吉思汗(ジンギスカン)(がばと撥ね起る)うむ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...どんな風に撥ねかへし...
牧野信一 「駆ける朝」
...時代が附いて赤くなつた肩掛の巾(きれ)を撥ね上げて...
マクシム・ゴルキイ Maksim Gorkii 森林太郎訳 「センツアマニ」
...あの恐ろしい獣が瞬く隙に周囲(まわり)の人を撥ね飛ばして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...百五十円と二百円ですが、どうも、二百円のほうは、三文役者の当(あて)なしなんでねえ」「それあ、駄目よ」と、龍子は撥ねた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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