...會衆は例によつて食卓を撤した後で歌ひながら街を通つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そしてエマアソンがその撤回を強要した時...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...なぜなら、身体疲労し二昼夜も寝食をとらずにきた諸君を迎うるに、道を扼し、橋を撤し、渡船を奪うなど、ほとんど北狄の襲ってくるのに備えるような有様である...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...退去命令を撤回することが出来ない...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...日本無産党も亦人民戦線という目標を自然に撤回したように見える...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...入閣の際俄かに其申込を撤囘し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...我政府をして満洲占領の撤兵及び露清密約の成立に反対するの方法を執らしめむことを決議したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...過去と現在との境界を更に撤廃し...
豊島与志雄 「文学以前」
...「大船禁造令撤去建議案」とは...
直木三十五 「南国太平記」
...実際撤回しなければならないほど...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ばら撤かれたように小岩が幾つも白波に洗われていた...
野上豊一郎 「エトナ」
...小さい我を張通して断然彼の力を藉ると云ふ事のすべてを撤回してしまふか...
平出修 「瘢痕」
...腹立ちて炭撤き散らす三つの子を為すに任せて鶯を聞く鴎外先生は決して子女を叱らなかつたさうであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...昌林院の墓地は數年前に撤して...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...あらゆる階級の撤廢を唱へた...
森鴎外 「古い手帳から」
...場内を卓から卓へ軽卒(あわたゞ)しく歩き廻つて何人(なにびと)にも愛嬌(あいけう)を振撤(ふりま)くのを見ると其れが人気者たる所以(ゆゑん)であらう...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...八幡の陣を撤した光秀は...
吉川英治 「新書太閤記」
...あれだけの地域に膠着(こうちゃく)されていた大軍を急に撤回(てっかい)して...
吉川英治 「新書太閤記」
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