...矛盾撞着(むじゅんどうちゃく)……信仰のない生活は...
伊藤左千夫 「去年」
...同一の原因が相撞着する結果を生じて而も論理に戻らない...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「落葉」
...二十八年の長きにわたって当初の立案通りの過程を追って脚色の上に少しも矛盾撞着を生ぜしめなかったのは稀に見る例で...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...あるいは宗教・言語・風俗の相撞着(あいどうちゃく)するよりして...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...生物学では夫は生気説に撞着するし...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...又常識はいつもお互いに撞着するものだという性質も...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...強情と思われるほど完全に理性と撞着するものだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...併し其れは懷疑説の自家撞着である...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...矛盾的自己同一的に自己自身を形成する唯一なる世界に撞着(どうちゃく)するのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...谷のない山を考える如く自己撞着(どうちゃく)である...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...しかし西洋文化に撞着(どうちゃく)した今日...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...自分と盲動して撞着(ぶつか)った者を直(すぐ)相手にする...
二葉亭四迷 「平凡」
...あきらめるより以上のことを知らぬと言つた事と撞着(どうちゃく)して居るやうだが...
正岡子規 「病牀六尺」
...次第に個人環境のはにかみと孤立と自己撞着から解きはなされて現代史のプログラムに近づいてゆく...
宮本百合子 「あとがき(『二つの庭』)」
...彼ら各自の矛盾撞着の中にある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実際においてはしばしば『随想録』の各所に矛盾撞着する言葉を洩らしているのはなぜであろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...如何に前後撞着した...
夢野久作 「少女地獄」
...しかしその論旨は自己撞着(どうちゃく)と偽瞞(ぎまん)に過ぎず...
吉川英治 「三国志」
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