...撓(た)めんと欲すれば撓むることを得れども...
芥川龍之介 「久保田万太郎氏」
...直往邁進毫(がう)も撓むなき政治的天才によつて経緯せらるゝ所に御座候...
石川啄木 「渋民村より」
...客とゝもに搖れ撓む柱を抱き...
泉鏡花 「遺稿」
...客とともに揺れ撓む柱を抱き...
泉鏡花 「遺稿」
...こんなによく撓むということは面白いことです...
海野十三 「崩れる鬼影」
...斯文のために撓むことあるべからず...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...畑には果実が枝も撓むばかりに房々と実のっている...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼の背骨も撓む...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...撓むまでさいた鳥兜(とりかぶと)草が丈を爭うて立ち交つて居る...
長塚節 「鉛筆日抄」
...四日間の汽車の窓より見て到るところおなじく輕快にして目をよろこばせしもの只夥しき茅花のみなりけるをなつかしく思ひいづることありて稚松の群に交りて戯れし茅花も雨にしをれてあるらむはろ/″\に茅花おもほゆ水汲みて笊にまけたる此の雨の中に泣くとては瞼(まぶた)に當つる手のごとく茅花や撓むこのあめのふるに病室みな塞りたれば入院もなり難く...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...唯夫れ弊を撓むる論なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...これも亦今の批評家の弊を撓むる論なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
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