...人間の他のあらゆる眞摯なる主張に於けると等しく...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...作者の眞摯な藝術的熱情と必至的な創作慾とが感ぜられて快い...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...真摯(しんし)なる動機によって行動するものにまで累を及ぼすことは私のかぎりなく遺憾とするところである...
伊丹万作 「映画界手近の問題」
...痛みは即ち自分の眞摯な快樂であつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...百人に一人位真摯(まじめ)なものもあるかも知れないが...
内田魯庵 「青年実業家」
...帆住博士はセツルメントの運動の真摯(しんし)な信奉者として...
高見順 「いやな感じ」
...何と言つても信實な眞摯なそして温良なものは自然だ...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...彼れの國民に對する同情は眞摯にして决して僞りならざりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...人生に対して真摯な態度を持する者は...
豊島与志雄 「故郷」
...幻を描くにはあまりに真摯(しんし)である場合には……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何事にあれ着実真摯(しんし)な道を煙たがりやすい世間には...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...宗教的な真摯な感動に包まれた環境で暮らしたいものだわ!」ラスチニャックはボーセアン夫人がベルリン馬車に乗り込んで旅に出るのを見送ってから...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...しかもその弁護人が摯悍(しかん)矯直(けうちよく)にして裁判官を面責することを恐れざる放胆を予(あらかじ)め示して置いたときである...
平出修 「公判」
...そこにおける真摯(しんし)な御思索がそのあたりのすべてのものにまで知(し)らず識(し)らずのうちに深い感化を与え出していたようなことがあるかも知れない...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...心からお祈り申しております」あくまで真摯な圓朝の態度に...
正岡容 「圓朝花火」
...」かれは真摯な顔をした...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...忠利は真摯(しんし)な求道者として沢庵の高示を仰ぎ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...五山の宗教や社会道義の真摯(しんし)な自覚もうながされていた...
吉川英治 「人間山水図巻」
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