...彼が鵬翼の扶揺を搏つて上ること九万里...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...あんなに強く搏つてゐた彼の心臟も突然年を取つたやうに見えた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...汝らのうち罪なき者まず彼女を石にて搏つべしと言ったことがある...
有島武郎 「二つの道」
...心尤(とが)めされぬ者まずハムレットを石にて搏つべしと言ったらばはたして誰が石を取って手を挙(あ)げうるであろう...
有島武郎 「二つの道」
...同じに搏つ鼓動の響きばかり...
石川啄木 「散文詩」
...(げき)として脈搏つ程の響もない...
石川啄木 「葬列」
...闃(げき)として脈搏つ程の響もない...
石川啄木 「葬列」
...魂のさやに脈搏つすぐよかさ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
......
谷崎潤一郎 「細雪」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...俺の脈は六十二搏つ――なんてことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...目を搏つような旗の焔の色を瞼にうかべていたが...
久生十蘭 「南極記」
...海藻を絡んだ羽を搏つて...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...若々しい血の流れが溢れるばかり脈搏つてゐるみづ江も...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...悪魔! とか叫びながら相搏つのみで暫しは手の降(くだ)しようもなかつたのであるが...
牧野信一 「円卓子での話」
...羽を搏つ鷲のように...
吉川英治 「上杉謙信」
...たましひを搏つ眞實があるからである...
吉川英治 「折々の記」
...もっと重要な人の胸底を搏つものを失(な)くしてしまうおそれがある...
吉川英治 「三国志」
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