...あんなに強く搏つてゐた彼の心臟も突然年を取つたやうに見えた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...汝らのうち罪なき者まず彼女を石にて搏つべしと言ったことがある...
有島武郎 「二つの道」
...同じに搏つ鼓動の響きばかり...
石川啄木 「散文詩」
...(げき)として脈搏つ程の響もない...
石川啄木 「葬列」
...闃(げき)として脈搏つ程の響もない...
石川啄木 「葬列」
...私達の生活に脈搏つてゐる...
薄田泣菫 「久米の仙人」
......
谷崎潤一郎 「細雪」
...かういふ時は水底の石と石とが相搏つてどう/\と凄じい響が聞える...
長塚節 「痍のあと」
...脈は幾つ搏つか」「――」八五郎は默つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺の脈は六十二搏つ――なんてことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平凡なことも詩のように美しく心を搏つのかもしれない...
久生十蘭 「生霊」
...悪魔! とか叫びながら相搏つのみで暫しは手の降(くだ)しようもなかつたのであるが...
牧野信一 「円卓子での話」
...塔の上にはしなやかに羽搏つ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...たましひを搏つ眞實があるからである...
吉川英治 「折々の記」
...より以前から脈搏つてゐる血液は一時たりとも停止しなかつたのである...
吉川英治 「折々の記」
...自分といふものの血管に脈々と生を搏つてゐるものであるといふことを...
吉川英治 「折々の記」
...もっと重要な人の胸底を搏つものを失(な)くしてしまうおそれがある...
吉川英治 「三国志」
...これほどまでに胸を搏つ美しさにも逢ったことがなかった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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