...最早や脈搏も鼓動も止った木島を...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...妖惑(まよはし)の羽(は)搏絶(うちた)えて...
薄田淳介 「白羊宮」
...私の体(からだ)中に瀰漫(びまん)して居る血管の脈搏(みゃくはく)は...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...脈搏(みゃくはく)を擬する弦楽器のピッチカットもそんなにわざとらしくない...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...オリンピックのグラウンドや拳闘のリンクに見らるる活力の鼓動と本能の羽搏(はばた)きのようなものをいくらかでも感ずることが出来るのであった...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...脈搏が百十五にも及んだ...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...昨夜焼け跡の防空壕から仰いだアンタレスは不吉な赤さで搏動していたが...
永井隆 「長崎の鐘」
...個体の粟(あわ)を喙(ついば)んでは嬉しげに羽搏(はばたき)するものは女である...
夏目漱石 「虞美人草」
...私の脈搏は止つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...虎が蝟に制せらるるは昨今聞かぬが豪猪(やまあらし)を搏(う)つとてその刺(はり)に犯され致命傷を受くる事は近年も聞くところだ...
南方熊楠 「十二支考」
...米獅(ピューマ)これを徳とし産後外出して獣を搏(う)ち将(も)ち来て肉を子供と彼女に分ちくれたので餓死を免がれた...
南方熊楠 「十二支考」
......
宮本百合子 「獄中への手紙」
...頭の上を押さえている屋根や搏風(はふ)の下を遁れたり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...龍攘虎搏(りゅうじょうこはく)ともいうべき予期(よき)していた火のでるような試合(しあい)がなかったので...
吉川英治 「神州天馬侠」
...肉弾肉弾を搏(う)つの白兵戦となると――そのすさまじさは言語に絶している...
吉川英治 「新書太閤記」
...かなり大きな濤音(なみおと)が船体を横に搏(う)つ...
吉川英治 「新書太閤記」
...こめかみの脈がずきずきと聞えるほど高く搏(う)つ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...杖が空気を搏(う)ったのか...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??