...自分の名聲に不當の損害を與へる者は彼の敵に相違なかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その後にまた自然探究の嫌いなアテンの哲学学派のために自然研究は多大の損害を被ることとなった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...非常な損害を生じました...
石原純 「ルイ・パストゥール」
...ただ今大損害を受けつつあります...
海野十三 「火星兵団」
...聴音機等若干の損害を受けましたが...
海野十三 「空襲警報」
...各国民に共通の大損害を与えるところの戦争――ことに強国と強国との戦争――が容易に行われるものではない...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...山裾の小川に沿った村落の狭い帯状の地帯だけがひどく損害を受けているのは...
寺田寅彦 「静岡地震被害見学記」
...此れによく似た場合は物質的のみならず精神的の各方面にも到處にあるが損害をかけた人も受けた人も全然其場合の因果關係に心付かない事が多いやうに思はれる...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...それだけでもおそらく森林火災の損害を半減するくらいのことはできそうに思われる...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...カフエーに乱入して店内の器具のみならず家屋にも多大の損害を与え...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...そして雪から蒙る損害をいくらかでも少くしようということに心を向け...
中谷宇吉郎 「雪」
...罰金のみならず此(この)船並びに荷物の破れたる損害をも贖(あがな)わしむべきこと...
本庄陸男 「石狩川」
...相模中部及び相模湾から発する大地震によっても損害をこうむる...
武者金吉 「地震なまず」
...又は他人の精神上や物質上の損害を自分の出世の犠牲にして知らぬ顔をする事の上手な人ばかりであるように見受けられます...
夢野久作 「鼻の表現」
...情夫はあつても物質上の損害を被る事が少(すくな)く...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ほとんど算なきまでの損害をくり返した...
吉川英治 「三国志」
...かくしてこの質の土地を耕した農業者は疑いもなく彼らの生産する貨物の交換価値の下落によって損害を受けるとはいえ...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...行長の艦隊が大損害を受けたものと思い...
和辻哲郎 「鎖国」
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