...そのトランクを後から抱き停めなければ損をする虞(おそ)れがあるという気持と...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...損をするのは私ばかり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...それにしても一口で二百円損をするなんて...
薄田泣菫 「茶話」
...低い水準に身をおいても高い水準の精神生活をもつことによって何ぴとも損をすることはない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...言い出せば、それは、あたりまえのことで、なあんだということになるのかも知れないが、下手に言い出して曲解され、損をするのは、いやだ...
太宰治 「女人創造」
...君は容貌の爲めに大變な損をするよ...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...ちっとやそっといじくったところで破損をする代物(しろもの)ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...秋山が損をするだらう氣の毒だなどゝ話をする...
長塚節 「十日間」
...損をすることには馴れてゐる...
中原中也 「亡弟」
...こんな時には余の性分(しょうぶん)としていつでも損をする...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...『老人と海』を読む最初で最後の機会が拙訳であるような読者が損をすることのないよう...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...現代の紫に比ぶればその色が冴えないので余程目の利いたクロウトに出会わない限り着損をするようだ...
牧野富太郎 「植物記」
...――じたばたすれば結局損をするのは女なんだから...
「海流」
...結局は損をするのは自分だという事を知った上で言うのですから...
三好十郎 「恐怖の季節」
...しばしば損をするからだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...パリを放れると損をすると思い込んでいるんだから...
横光利一 「旅愁」
...また其れがために国家が何程の損をするものでも無い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...また間違えた人がそれによって何か損をするわけでもないのであるから...
和辻哲郎 「非名誉教授の弁」
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