...多少の効果を損ずるも怪(け)しからんときめつけられるならば――『爾等のうち罪なきものまづ彼を石にて撃つべし』である...
芥川龍之介 「小説の戯曲化」
...千に一つも受け損ずる事は無い...
太宰治 「竹青」
...この一者が形相(形式)から初めて質料に至るまでの凡ての範疇をば自らを損ずることなく分出するのであり...
戸坂潤 「辞典」
...何と云っても出版物としての価値を損ずること甚だしいのは事実だ...
戸坂潤 「読書法」
...でもみな相当の面目を損ずることなくして流鏑馬を終りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その皮を剥(む)き損ずるか...
中里介山 「大菩薩峠」
...せいては事を仕損ずる...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって事を仕損ずる...
中里介山 「大菩薩峠」
...急(せ)いては事を仕損ずる...
夏目漱石 「虞美人草」
...世上一般の幸福をば損ずるのみにて少しも益するところあるべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それがために歌の趣を損ずる者に候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...事宜(じぎ)に随って他を損ずるも害と名づけず...
南方熊楠 「十二支考」
...あろう事か妖巫といわゆるお姿夫婦(『傾城難波土産』四の二)の語らいから帝室の威厳を損ずる大騒ぎを起したは何たる事ぞ...
南方熊楠 「十二支考」
...大いに風景を損ずることなり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...ほとんど仕損ずることはないと思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...他の一方から見れば地頭(じとう)殿の御機嫌を損ずるという危険を避ける生活上の必要があったので...
柳田國男 「地名の研究」
...然れども頼家も日本も頼襄が一たび血気の誘惑に遇ひしが為めに多く損ずる所あらざりし也...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...自分は必ず寿命を損ずるであろう...
吉川英治 「三国志」
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