...建網(たてあみ)に損じの有る無し...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...舌切雀のやうに情死(しんぢゆう)で損じた舌をも...
薄田泣菫 「茶話」
...ひどく機嫌を損じて...
薄田淳介 「若葉の雨」
...石はだいぶ欠け損じていて...
豊島与志雄 「霊感」
...しかしその掃除のために喫水部の釘が損じていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...仕損じたらそれまでだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...御機嫌なんか損じちゃいないって云うのに」お延は煩(うる)さそうに眉(まゆ)を動かした...
夏目漱石 「明暗」
...「そのフイゴは損じて居ると言つたやうですね」「それを思ひ出したんだ――この通りだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんな笑い方をされたので聊(いささ)か気色を損じて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...終ひに彼は僕の意のある所を忖度し損じ...
牧野信一 「凩日記」
...卓子(テーブル)のまはりには書き損じの原稿が破かれたり丸められたりして飛び散つてゐた...
牧野信一 「南風譜」
...照ちやんの御機嫌を損じて了つたら形無しだからね...
牧野信一 「妄想患者」
...アの方は「何処(いずこ)とも知れぬ大海を漂浪したこの動物の遺骸破れ損じて浜辺の地上にのたくった...
南方熊楠 「十二支考」
...「御機嫌を損じて申し訳ございません」と甲斐は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ほこりにまみれて見るかげもなく損じてはいるが...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...味方を損じないように悠々...
吉川英治 「黒田如水」
...(仕損じては――)となお...
吉川英治 「三国志」
...「昨夜のようなことをくり返していたらいたずらに兵を損じましょう...
吉川英治 「三国志」
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