...若い掏摸(すり)が遣損(やッそく)なって...
泉鏡花 「婦系図」
...養蠶上(ようさんじよう)の損害(そんがい)を被(かうむ)らしめるので...
今村明恒 「火山の話」
...私はそういう不条理な損害を受けたくない...
豊島与志雄 「理想の女」
...やり損じて落るが名誉ならば薬を盛りちがえた医者も名誉と云うべく木から落ちた猿も賞すべく弘法筆の誤りは猶更感服すべく字をまちがえる小説家も称揚すべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...女持ちの懷劍を打ち込んだ奴だ」今で言ふ屍體毀損(きそん)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分たちも損をしただけ取りかえそうという...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...何らか纏まった筋のあることはかえって作品の真実性を損なうものとすら考えられていた傾向がある...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...此の如き損傷を来したるを見れば...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...確かにわしは老いぼれの骨折り損の大馬鹿ものになってしまうがね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...何うかすると自分の手の西瓜と隣りの男のそれとを見損つて噛つたりする……...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...「欠損をしている」のは...
宮本百合子 「現実の必要」
...損害をとうていこうむりえない宝を選んだと言えるのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...精神もまた肉体を損傷してまでその欲望をとげてはならないというのも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これはまん中で損得なし...
山本周五郎 「青べか物語」
...おととし甚次郎(山の名)で射損じた鹿がある...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...このために私は殆んど毎日五銭以上の損害を新聞記者から受けていると云っていい...
夢野久作 「暗黒公使」
...損のいくことやったら...
横光利一 「南北」
...やらなければ損という気になるのは当りめえだ...
吉川英治 「平の将門」
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