...「こりゃ全く奇妙な話だ……おかしな話だ」と彼は肩を揺すり皮肉な笑いを浮かべながら呟(つぶや)くように言った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「小波瀾」
...葉子の肩を両手で掴(つか)んで劇(はげ)しく揺すり...
徳田秋声 「仮装人物」
...おとうさまてばヨウおとうさま」と振り分け髪はつかまりたる中将の膝を頡頏台(はねだい)にしてからだを上下(うえした)に揺すりながら...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...落っことしてやるとおどかしながら彼が登ってる木を揺すり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...得も言えぬ女声の音調は汝を揺籃(ゆりかご)に揺すり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お爺(ぢい)さんやお婆(ばあ)さんが揺籠(ゆりかご)を揺すりながら...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...槇子は揺椅子(ロッキング・チェア)のうえでうるさく身体(からだ)を揺すりながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...御者は大きな麦わら帽子を揺すりながら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...幸田は田舎相撲のような盛り上った膝を揺すりながら...
久生十蘭 「魔都」
...窓とすれすれのところで苦しげに葉を揺すりながら身悶(みもだ)えしているような樹々の外には殆ど何も見えない客車の中で...
堀辰雄 「菜穂子」
...黒い張り出した腹をドカン/\と左右へ揺すりながら...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...生きて再び私の姿を見て呉れます……」海は大きい胸をたたいてまず何よりもにっこりしたそして鮮(あざやか)な潮の香りをたえず――俺の体に送った泣きたい 笑いたい 手をふりたい!また身をぞんぶんに揺すりあげたい!――この心俺はこうした自由な体にそして...
松本淳三 「再生の日の海を眺めて」
...おせんは泣き叫ぶ子を揺すりながら...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ごめんなさいね」風は雨戸を揺すり屋根を叩いた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...シンから堪まらなそうに全身を揺すり上げて笑いつづけた...
夢野久作 「霊感!」
...戸外(おもて)の山風は樹々を揺すり...
吉川英治 「新書太閤記」
...床下から家の中を揺すり渡った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...がたがたと揺すり始めた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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