...自分一個の私見では、六千載の世界史の中、ペリクリーズ時代の雅典(アテーネ)以後、今日に到る部分は、間違つた希望に依る進化、換言すれば、墮落せる希望に依る墮落、の最も大なる例である...
石川啄木 「葬列」
...この価値の一部をもって新資本を需要する換言すれば貯蓄する地主...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...換言すれば、自分が所有する一切の馬、否飼料が無償で得られるときに養われるべき一切の馬を飼養するに充分な量を需要するであろう...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...中年ごろに一度 H0= K' 換言すれば夏と冬とがちょうど快適だという時期があったとしなければ勘定が合わぬことになるが...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...換言すればマクロスコピックなる原因の微分的変化は結果の有限なる変化を生ずるが故なり...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...換言すれば狭隘な専門家の眼から全世界の法則や機構が...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...無慈悲なるもの換言すれば人を愚昧(ぐまい)にするところのものを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「だけどまあ」のひとりが、革命を意味するとともに安定を意味する混合式のひとりが、換言すれば、明瞭に過去と未来とを両立させることによって現在を固むるひとりが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...換言すれば素材の理性的合法則性への信頼と直観において重要性をもつ...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...換言すれば生存上腕力の必要を向後(かうご)当分の間(あひだ)忘れる事の出来ないやうに遣付(やつつ)けられた...
夏目漱石 「点頭録」
...換言すれば主君の命令を絶対に遵奉(じゅんぽう)すべきものこれである...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...換言すれば武士道を平民道に拡げたというもこの意に外(ほか)ならない...
新渡戸稲造 「平民道」
...換言すれば、それは主観に反動するところの、最も高調された主観的精神である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...換言すれば文芸学(Literaturwissenschaft, Science of Literature)なるものが存在し得ること...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...換言すれば、解義はするが、証明は試みなかったということに帰着する...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...「我々が神即ち自然から受けた最高のものは、生命、換言すれば、休息も静止も知らぬモナスの自己自身の周りを廻転する運動である...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...換言すれば、主體的事實と客體的存在とが秩序を異にするにより環境の概念は生れるのである...
三木清 「歴史哲學」
...能楽の進化の中心を一直線にして云いあらわすと繁雑から単純へ……換言すれば外形的から内面的へ……客観から主観へ……写実から抽象へ……もう一つ突込んで云えば物質から精神へ……という事になる...
夢野久作 「能とは何か」
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