...それが一旦つかまつて拷問(がうもん)された揚句に...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...其揚句にやつと女王がかう云つた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...その揚句に、彼はその紙片を机のまん中にそっと置いた...
海野十三 「地獄の使者」
...こんな事を暫くしんみりと話した揚句には十風の態度に激變を來たすのが常である...
高濱虚子 「俳諧師」
...そして其の揚句に...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...――とに角こうした根本的な修正の揚句に辛うじて不穏文書取締法が実施されることになったが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そして酔っ払った揚句には...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...さんざん焦(じ)らした揚句に...
豊島与志雄 「反抗」
...行燈の火影(ほかげ)に薄ぼんやりした室内を見廻した揚句に...
中里介山 「大菩薩峠」
...さんざんからかわれた揚句に...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中里介山 「大菩薩峠」
...が、二人の話はなかなかすまないばかりでなく、まるで親子喧嘩でもしてゐるやうな声高になつて、その揚句には、私に構はず、二人でドンドン上流へ行くのだつた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...そこで欺(だま)して己(うぬ)が手に入れて散々弄んだ揚句に糟(かす)を僕に投げてくれた...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...ウンとマル公を苛めた揚句に...
牧野信一 「創作生活にて」
...やがて阿母の留守をねらつて売立騒ぎを演じた揚句に逐電した――などといふ噂が立つたら...
牧野信一 「裸虫抄」
...おし流された揚句に眺めれば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一年近く御無沙汰した揚句には...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...命がけで安治川の渡船場から、お前様を引ッさらってきたり、長持の底へ入れて綱倉(つなぐら)の番人をしたり、ずいぶんロクでもねえことはやりましたが、その揚句に、思いを遂げて、うまい花の汁を吸ったのは、すなわち、手前のご主人様――怨むなら、その森啓之助様をお怨みなさいまし」「知らないよ……」「そう、早くお歩きなさいますと、またすぐに息が喘(き)れますぜ」「――お前も怨むし、啓之助様も私は怨む……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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