...僕はあれこれと題材に迷った揚句...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...一時間半も揺(ゆ)られながら引き廻された揚句(あげく)...
海野十三 「東京要塞」
...私はお金をつかい果して困った揚句...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「最初の印象」
...牛肉で酒を飲んだ揚句飯を食つてゐるところへ此の報知を得たので私は自分の浅ましさを振り返つて口惜しかつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...逆上の揚句じゃし...
直木三十五 「南国太平記」
...國民の性情や社會の状態に乖(もと)り乖(もと)つた揚句の果てに無理やりに作出さねばならぬ不自然の大事業ではあるまいか...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...男に入揚(いれあ)げ貢(みつ)ぎし後ぽんと捨てられなぞしたる揚句(あげく)の果にして...
永井荷風 「桑中喜語」
...少しずつ傷つけていった揚句(あげく)...
中島敦 「李陵」
...是(これ)も簡便な旅行と云へるかも知れないと考へた揚句(あげく)...
夏目漱石 「それから」
...さんざん騒いだ揚句無理強いの酒が廻って苦しくてたまらないから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甘露々々と飲んだ揚句が騒動である...
葉山嘉樹 「井戸の底に埃の溜つた話」
...食ひ物で頭をひねった揚句...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...父の多くの事業の失敗の揚句から人手に渡つてしまつたのである――そして私は...
牧野信一 「環魚洞風景」
...戸棚の揮発油探しいだして同じくその敵娼の長襦袢の襟を拭ひ勤労是れ務めた揚句が...
正岡容 「東京万花鏡」
...小さい丸い手で髪をさすったり顔をいじったりした揚句首にその手をからめて...
宮本百合子 「悲しめる心」
...自分の不遇時代にせっぱつまった揚句の三十両の無心を安がどんなそっけなさで断ったか...
矢田津世子 「神楽坂」
...こうして回を重ねた揚句(あげく)...
夢野久作 「鼻の表現」
...お前は放埒(ほうらつ)に荒(すさ)んだ揚句...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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