...その頃私は毎晩夜更(よふ)かしをして二時三時まで仕事をするので十二時近くなると釜揚饂飩(かまあげうどん)を取るのが例となっていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...十胴の間で加納の手料理のてんぷらが揚がり始めた...
梅崎春生 「狂い凧」
...政治を運用するものの道義心の堕落であります」と論断し抑揚曲折の流水の流れるような一時間余の大演説であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自分は東(あずま)の田舎大尽(だいじん)の如(ごと)くすべて鷹揚(おうよう)に最上等の宿舎に泊り...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それを持って柏木を引揚げた...
太宰治 「東京八景」
...高揚と卑屈の、あの美しい混乱である...
太宰治 「パウロの混乱」
...」医師は叔父に注意して引き揚げて行った...
徳田秋声 「足迹」
...中には以前磯野から受け取った手紙を封じ込んだ背負(しょ)い揚(あ)げや...
徳田秋声 「足迹」
...吾々は之を秩序のある学的認識や何かの揚句に知るのではなくて...
戸坂潤 「科学論」
...アリョーシャにはその俗な発声と語調の抑揚とは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それも十一時前には引揚げてしまいました...
野村胡堂 「踊る美人像」
...平次と八五郎が神田に引揚げたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...從つて無を止揚されたる契機として内に含むことを意味するに外ならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...聲の抑揚(よくやう)や場合に應じた身振などに注意して...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何よりも特異なのは語調の抑揚が夥しく緩漫であるのに引きかへて...
牧野信一 「円卓子での話」
...S=街道意気揚々と武蔵等二名が...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...窓の下が騒がしいのでリドウを揚げると運河には未(ま)だ水色(みづいろ)の霧が降つて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...名を揚げることだ」「名を売るだけなら...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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ああでもないこうでもない 死に損ない 着火
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