...あわてて精進揚げを呑みくだし...
太宰治 「男女同権」
...遠慮もなく大声を揚げて怒鳴っているような気がしてはなはだ不自然な感じがするのである...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...私早く切り揚げようと思って...
徳田秋声 「仮装人物」
...――和辻哲郎博士はかつて日清・日露役が日本民族精神の発揚運動であったという説を出したが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...時代おくれの副菜物視され、昆布屋に新人が無いから、昔の菓子昆布とか、塩、揚げ、おぼろ位にしか製品が区別されていないが、もし他の物と一所にしたり、昆布のみで他種の物にしたり、生昆布を売出したりしたなら、その栄養価の十分と、その味とによって、もっと東京への侵入を許すであろう...
直木三十五 「大阪を歩く」
...ああ」彼は獣(けだもの)と同じような声を揚げた...
夏目漱石 「道草」
...今はそんな事を言っている揚合ではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...奉公人の身許のことを細々(こまごま)と訊いて平次が引揚げた後へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「引揚げよう、いつまでいても無駄だ」暗くなると平次はもう見切りを付けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お栄の手紙両国を引揚げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さあ野郎、俺と一緒に利根川沿(とねがわべり)へこい、二、三番揉んだ揚句、川の中へ飛び込ませてやる...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...引揚げて来てからも...
林芙美子 「浮雲」
...ぞっとするような気狂いじみた発揚状態が一同の上へやって来た...
久生十蘭 「地底獣国」
...旅行社員や引揚者の家族でごったかえすなかをぬけて...
久生十蘭 「ノア」
...晶子の自然発生の感性の発揚は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...雨ふり揚句(あげく)の水嵩(みずかさ)が増した時などには...
吉川英治 「魚紋」
...不覚な声を泡(あわ)と一緒に揚げていた...
吉川英治 「松のや露八」
...高揚した芸術創作の欲望から生まれたものではなく...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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