...その絵本の物語と全く別個の新しい物語を胸中に描き出す...
太宰治 「お伽草紙」
...今日此處で私が申上げても其眞相を描き出すことが出來ない...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...それから「平均人」の歩行経路を描き出すことも可能である...
寺田寅彦 「物質群として見た動物群」
...著者は之をまるでモダンな筆致で坦々とリアリスティックに描き出す...
戸坂潤 「読書法」
...寒い冬の街路を頭の中に描き出すのだった...
豊島与志雄 「交遊断片」
...太い筆致で描き出すのだ……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...戦いと称せらるるその恐るべき暗雲の形を完全に描き出すことはできないものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一八九五年に古代羅馬を描き出すには...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...谷崎氏の描き出す肉体上の惨忍は...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...橋板の面に描き出す...
永井荷風 「放水路」
...文章の形で如実に描き出すことは...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...舞台の上の三人の役者とオルケストラの上の十五人の合唱舞踊者の描き出す形と謡う声を娯しんだ有様を想像すると...
野上豊一郎 「エトナ」
...下手人の姿を描き出す外はありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...けれどもその変遷の刹那刹那を活動写真のように描き出すことは不可能であるからして...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...この作家が次々に描き出すであらう稀有な詩境の「パノラマ」を熱心に待ちつゝある者だ...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...久保田君程適確微妙に地方色を描き出す人は少い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...こういう鬼や地獄をひき出して描き出すこの作者のポーズ...
宮本百合子 「観念性と抒情性」
...それを如実に描き出すことである...
和辻哲郎 「院展遠望」
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