...明滅する炎の前に幻のような不思議な姿を描き出す...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...池の水の面(おもて)には雨が描き出す小さな波紋が...
相馬泰三 「六月」
...針は煤(すす)硝子の上に現物とほとんど変らぬものを描き出すのである...
寺田寅彦 「話の種」
...吾人の理性に訴えて描き出す幾何的の空間...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...さし当り二つの特色を描き出すことが出来ると思う...
戸坂潤 「啓蒙の現代的意味と役割とについて」
...ユダヤ人ぎらいの者が描き出すとおりのユダヤ型...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この不具の詩人が、他の勝利の先駆として精神の勝利を描き出し、また、群集を奮起さして、歓喜せる彼らを、遠い空間のほうへ、あるいは来たるべき復讐(ふくしゅう)のほうへ、ベツレヘムの星のように引き連れてゆく、空中の征服を、「飛行の神」を、描き出すとき、いかに勇壮の美が彼から輝き出したことだろう! けれども、そういう精力の幻影がもってる光輝を見るにつけてもクリストフは、その危険を感ぜずにはいられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いかにしてかまたなぜにかわからないがとにかくある形容を有する言葉で、物を描き出す...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...雪消の岩と偃松で黒々と描き出す奔馬の姿は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...日向日裏(ひなたひうら)の区別を明らさまに描き出す景色が手に取るように眺められた...
夏目漱石 「明暗」
...けれどもその変遷の刹那刹那を活動写真のように描き出すことは不可能であるからして...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...かつて見ざる或る社会の情状を描き出す者これなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...久保田君程適確微妙に地方色を描き出す人は少い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...従来のように東洋における覇権の争奪者としての日本を描き出す態度をすてて...
宮本百合子 「『くにのあゆみ』について」
...過去と現在と重ね合わせて頭の中に描き出すのであった...
夢野久作 「木魂」
...戦慄とを描き出すべきそのエース花形女優は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「日本」の海岸を描き出す...
和辻哲郎 「享楽人」
...……それを心裡に描き出すについて...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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