...その繪本の物語と全く別個の新しい物語を胸中に描き出す...
太宰治 「お伽草紙」
...露伴氏はかういふ風なシインを描き出すことが好きだ...
田山録弥 「或新年の小説評」
...此の如き指導原理を提出し此の如き幻影を描き出すのは...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...音が空間を描き出すのは...
寺田寅彦 「映画芸術」
...一つの曲折線を描き出す...
寺田寅彦 「柿の種」
...そしてそこの河岸縁(かしぶち)で眼前に描き出す彼女の姿は...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...かの両神を描き出すことができない...
中里介山 「大菩薩峠」
...雪消の岩と偃松で黒々と描き出す奔馬の姿は...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...日向日裏(ひなたひうら)の区別を明らさまに描き出す景色が手に取るように眺められた...
夏目漱石 「明暗」
...それを描き出すのが主だとすれば...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...成熟期から晩年とその想像力の描き出す形は少し宛違つて来てはゐるが最後迄涸渇することを知らなかつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...極めて親切叮嚀に同情深く描き出す...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...白日の光よりも強く輝かしく描き出す印象描寫の冴にあるのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...いきなりの表現で描き出すことは避けてゆくたちの作家であったと思う...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...従来のように東洋における覇権の争奪者としての日本を描き出す態度をすてて...
宮本百合子 「『くにのあゆみ』について」
...わが心と描き出す幻の影にも...
柳田国男 「山の人生」
...あたかも人間の動脈と静脈のように無数の水脈を描き出す...
吉川英治 「上杉謙信」
...「日本」の海岸を描き出す...
和辻哲郎 「享楽人」
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