...これらの数値によって不要なる贅肉(ぜいにく)は揉み出して切開除去されるのだ...
海野十三 「大脳手術」
...頭が痛いと苦しがつて両手で顳(こめかみ)を揉むのが例になつてゐる...
武田麟太郎 「現代詩」
...すんでのところ火事になりかかったのをその方だけは隣りの乾物屋の親父とかが揉み消してしまったということであった...
橘外男 「生不動」
...あるいは西へと波のまにまに揉まれ抜いているのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...仕込杖(しこみづえ)が光ったり怪我人が出来たり長い間揉(も)めくった以来...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ほとんど他目(よそめ)からは組打ちをしているほどの烈しさで揉み合いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その寝棺を揉み立てると...
中里介山 「大菩薩峠」
...孤堂先生は過去の人間を圧し潰(つぶ)すために皆(みんな)が揉むのではないかと恐ろしがる...
夏目漱石 「虞美人草」
...気は揉(も)める...
夏目漱石 「坑夫」
...そんな形(なり)で」お静が気を揉むのも無理のないことでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...疑ひは無いでせう」「それは宜い鹽梅(あんばい)で」金兵衞も兩掌(りやうて)を揉んで悦に入つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まるでおまへを揉みくちやにするやうな発作であつた...
原民喜 「小さな庭」
...世間に言う姦婦(かんぷ)とは多くは斯る醜界に出入し他の醜風に揉(もま)れたる者にして...
福沢諭吉 「女大学評論」
...この札荅蘭(ジャダラン)城を一揉みに押し潰すは...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...指を揉(も)みしぼった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それには持って来いのがあります」と媒介所でも揉み手をして彼女に一人の男を紹介した...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...当時まだ六つか七歳(ななつ)で御座いました継子のお熊を手に入れて揉むほど可愛がり始めた処は...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...蝋涙を引っかけられた向側の席の人が慌ててマントの袖(そで)を揉んでいたが...
夢野久作 「近世快人伝」
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