...父親なんざ気を揉(も)んで銃創(てっぽうきず)もまだすつかりよくならねえのに...
泉鏡花 「海城発電」
...錐揉(きりも)みになって...
海野十三 「空襲葬送曲」
...大勢の人に揉まれながらお仕置場の際(きわ)まで参って...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...上半身を揉むやうにして訴へかけた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...後で揉(もみ)くしゃにして棄(すて)てしまった...
徳田秋声 「あらくれ」
...今もなお気が揉めているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...気は揉(も)める...
夏目漱石 「坑夫」
...此場の恰好だけでも付かないものだらうか」喜八は獨りで氣を揉(も)んで居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娘のお信さんは手負ひながら氣を揉んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娘は先刻(さき)の涙に身を揉みしかば...
樋口一葉 「うつせみ」
...「かごや」の中止問題で一と揉めする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そうしてなんだか寒そうに手を揉(も)みながら...
堀辰雄 「旅の絵」
...菜穂子は別にそう気を揉(も)みもしないで思いやりながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...どっちもいい加減にあしらって追い返しておいたよ」「感謝します」「あとの記事は無いかい」「……あります……時枝のおやじと九大内科部長があなたの処へ揉(も)み消しに来た事実があります」「アハハハ...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...」と云うと矢代の手を自分の膝の上に置き両手で揉むように撫でた...
横光利一 「旅愁」
...揉(も)み合っていた...
吉川英治 「三国志」
...気を揉み揉み、控え屋敷で待っていた右馬介は、やっと退がって来た高氏をそこに迎えたが、彼の冴えない顔を見て、はっと胸を暗くした...
吉川英治 「私本太平記」
...それに続いて聞えて来る湯揉みの音、湯揉みの唄...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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