...光(つや)ある風に身を揉ませて居る...
石川啄木 「葬列」
...月給(げつきふ)の減額(げんがく)に気(き)を揉(も)む神経(しんけい)先生(せんせい)...
三文字屋金平 「為文学者経」
...いい」丹前(たんぜん)は気が注(つ)いたように揉あげの背後姿(うしろすがた)へ眼をやった...
田中貢太郎 「春心」
...彼奴(あいつ)はそう云う風にしてわざと己(おれ)に気を揉(も)ませて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...房一も人に揉まれて立つてゐたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一揉しようと――何うも...
直木三十五 「南国太平記」
...空(むな)しく気を揉(も)むばかりであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...伊勢屋ではどうせ素直に承知をするはずはないから、揉み抜いた揚句、大金の手切れをせしめる心算(つもり)さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...兩手を揉み合せて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肩を揉んであげると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...堂の外で揉(も)んで居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...揉みあつて歩いて行く……その中を...
林芙美子 「あひびき」
...まるで荒波に揉まれる小舟みたいなものでした……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...スーンと走って痛むのでクサレがひろがるのかと気を揉んだのですって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ずいぶん気も揉(も)んだそうですからね...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...参木は打ち合う工女の髪の匂いの中で、揉まれ出した...
横光利一 「上海」
...見て来たものの相違を揉み込むことに努めた自分の忍耐も...
横光利一 「旅愁」
...富山城(とやまじょう)の神保一族がうるさく国境を侵(おか)すので一揉(ひとも)みにふみ潰(つぶ)すべく出馬したものであったが...
吉川英治 「上杉謙信」
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