...二曲の方は徳川期の娘が床几に掛けて萩を見ている図を片双に描いて先年描いた二人の娘の片双を揃えることにしています...
上村松園 「帝展の美人画」
...一部のフロラが略ぼ揃える事が出来たなら猶お大に貴重するに足る...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...そしてスリッパをぬぎ揃えると...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...それを揃えるのにずいぶん苦労しましたよ...
海野十三 「三十年後の東京」
...「あれ」と云えば直ぐその一と組を揃えることの出来るものは美佐子より外にないのであるから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...わしは家を手に入れて、調度を揃える、お女中の給金を払う、つまりその場の取り仕切りを全部やる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...だが之をバックする人民の声は之に号令をかけて足並みを揃える機能を多少とも持っている...
戸坂潤 「思想議会たるを知れ」
...人々は各々の群に於てその角を揃える...
中井正一 「「壇」の解体」
...国持大名の二十や三十の頭を揃える分には...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがて立て直して反噬(はんぜい)の牙を揃える...
中里介山 「大菩薩峠」
...山脇玄内と思い込んだのはお前と同じことさ」「ヘエ――」「岡っ引は証拠を揃えることも大事だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こちらとそっくりおなじものを揃えるなんて...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...ただ善い本を揃えるというのでも足りない...
三木清 「如何に読書すべきか」
...二度目の速達の品を揃える時間はあったわけですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...加之(しかのみならず)常着(ふだんぎ)から総(すべ)てを新調して世帯道具を揃えることは中々容易じゃないよ...
山下利三郎 「誘拐者」
...必要な品はたいてい揃えることができ...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...せつ子の結婚式用の魚を揃える約束で今から米を催促している老婆の苦労は...
横光利一 「夜の靴」
...整(ととの)いました」一角が庭下駄を揃えると共に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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