...」お嬢さんは細い指を、白く揃えて、箱火鉢に寄せた...
泉鏡花 「薄紅梅」
...ええ、月の真珠、花の真珠、雪の真珠、いずれも一寸の珠(たま)三十三粒(りゅう)、八分の珠百五粒、紅宝玉三十顆(か)、大(おおき)さ鶴の卵、粒を揃えて、これは碧瑪瑙(あおめのう)の盆に装(かざ)り、緑宝玉、三百顆、孔雀(くじゃく)の尾の渦巻の数に合せ、紫の瑠璃(るり)の台、五色に透いて輝きまする鰐(わに)の皮三十六枚、沙金(さきん)の包(つつみ)七十袋(たい)...
泉鏡花 「海神別荘」
...そのような二種の花びらを揃える...
海野十三 「柿色の紙風船」
...そこに庭下駄が一足揃えて置いてあった...
田中貢太郎 「春心」
...外出の時には新らしい足袋を揃えておいてくれた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...よい硯(すずり)などを取揃えてあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は今朝までかかって必要な書類を全部揃えて置きましたから...
久生十蘭 「キャラコさん」
...耳の後がただれてつかなかったのは誰のせいだか分っていらっしゃる筈じゃありませんか」井上が自分で洋盃を取り揃えて食堂から運んで来て葡萄酒などが出され...
「海流」
...未亡人は私の真向いに来てほの紅い両手の指を揃えた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...それではあとの二人の娘はどんな女だ」「早く聞かせておくれな」「どこに居(お)るの」「何を為(し)ているのか」と口を揃えて尋ねた...
夢野久作 「白髪小僧」
...一体どうしてこんな事になったのかと言葉を揃えて尋ねました...
夢野久作 「白髪小僧」
...手拍子を揃えて歌っているんだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...ギリシアの選手の一団が旗手を先頭に足並揃えて歩いて来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...ふたりは槍を揃え...
吉川英治 「三国志」
...馬を揃えて馳け出そうとした...
吉川英治 「三国志」
...どウん……と砲口を揃えて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...揃えてくれるというならば...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...一同は口を揃えて...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索