...新春の祝賀には新しい女夫が打揃うて殿の館に參殿しようといふ次第だ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...探検と修繕工事一同無事に打ち揃うて引き揚げたが...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...五人の名主は、宗吾が直訴を遂げたるを聞き、名乘り出でむと思ひしが、ともかくも、後の處置を見むとて、國にかへりけるに、その拷問甚しきを聞きて、五人うち揃うて、出でて白状せり...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...生徒の数が多ければ、授業は勢ひ団体的とならざるを得ず、団体を取扱ふには勢ひ兵隊の調練の如くになつて、教師の号令に従うて、一同揃うて、観察を始めたり、また号令に従うて一同揃うて観察を止めたり為ねばならぬ...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...事ある時などに国民の足並の綺麗に揃うのは...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...しかし、二人は、よう揃うておる...
直木三十五 「南国太平記」
...驚くべき健脚を奮つて彼等が山坂を辿る時は丁度沖の波がしらが搖る如くに打ち揃うた幾十の白い爪折笠が高低しつゝずん/\と進んで行くのであらう...
長塚節 「彌彦山」
...日本人の教授が揃うたのだが...
西田幾多郎 「明治二十四、五年頃の東京文科大学選科」
...坐った時両膝の揃うのはどうしたわけだ」「親分」ガラッ八は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よく気が揃うだろう」まだ二十三だということだったが...
久生十蘭 「ノア」
...揃うた物どころではない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その二枚が揃うと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...奥歯まではえ揃うて生まれたと称し...
柳田国男 「雪国の春」
...――馬忠、張翼(ちょうよく)にも、すぐ参れと伝えよ」伝令に云って、一同が揃うと、何事か秘策をさずけ、「各...
吉川英治 「三国志」
...まず一同で、外から仔細をお告げ申しあげ、よく御得心を仰いだ上で、迎えの駒へ、おすすめいたすがよいかと思う」「駒は、どうした」「駒は彼方だが」「たれか、それも曳いて来い」やがて、顔が揃うと、年かさの一人が、やおら御堂格子(みどうごうし)の前へすすみ出た...
吉川英治 「私本太平記」
...行房らの姿が揃うころには...
吉川英治 「私本太平記」
...なお後から続く小姓組の面々や諸将の出揃うのを待ち合わせていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...社内に動搖があつて七人ほど打ち揃うて其處を出た...
若山牧水 「樹木とその葉」
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